ドライビングシューズ PUMA スピードキャット OG スニーカー を購入した。ドライビングシューズなんて名前の通り、車の運転しやすい靴である。
普通の靴でも問題ないし、スピード出して走行するわけでもないから運転用の靴なんていらないのでは?と思われるかもしれないが、中々快適なので運転をするすべての人にオススメしたい。
プーマとモータースポーツの関係について
今回レビューするのはプーマのドライビングシューズ。
モータースポーツの類が地上波で報道されることが、ほぼ無いのもあって「プーマ」と「モータースポーツ」の繋がりを知らない人も多いと思う。だから最初に簡単に紹介しよう。
プーマは1998年からイタリアのレーシングギアメーカーSPARCO(スパルコ)とパートナーシップを結びモータースポーツにウェアを提供開始。2001年にはスパルコとのパートナーシップを終了して、完全にプーマのみでF1参戦チームである「ジョーダン・グランプリ」に供給。その後更に供給チームを増やし、2004年には「フェラーリ」との契約を結び2023年現在もその契約は続いている。
2023年現在F1ではフェラーリの他、メルセデスAMG(ベンツ)、アルファロメオの3チームに。F1外でもポルシェ、BMWのワークスチーム(社内チーム)に供給、その他日本のスーパーフォーミュラやスーパーGTなど多数の競技で使われている。モータースポーツギアビッグブランドの一社なのだ。
プーマ スピードキャット OG スニーカー 外観
本題「プーマ スピードキャット OG スニーカー 」の外観を見ていこう。
なお中古だからチョイと汚れがついているけれど、気にしないで欲しい。
側面
側面にはプーマのアイコンであるフォームストリップが付いている。金色のプーマNo.1ロゴプリントが割と目立つ。
内側はフォームストリップのみ、ロゴなし。
あとすごい重要なのだけれど、アッパー素材は天然皮革(スエード)となっている。そのため合革製より足馴染みが良く、しなやかで丈夫。蒸れないとは決して言えないが、合皮よりは圧倒的に蒸れない。
正面
トゥを固めるため上から別のスエード材を覆いかぶせるような構造。昔のサッカーシューズでもよく見られる作りだ。
シュータンにはプーマがモータースポーツ参戦した初期の3年間パートナー契約をしていた「SPARCO(スパルコ)」のロゴがついている。
なお俺の所有しているモデルは2021年度販売していたモデルであるため、タン素材が表面スエード+裏面メッシュクッションの組み合わせであるが、2022~23年販売品はコストカットでメッシュクッションのみとなっている。機能性的には左程変わりはないだろう。
ヒール
ヒールにはプーマキャット。プリントじゃなくて縫い込まれているのが良い感じだ。
ライニング(内張り)
ライニング(内張り)はメッシュ。そのため通気性が良いとは言えないが、見た目程悪くない。
アウトソール(靴底)
アウトソールはタイヤを模したパターンにプーマキャット。
見た目は割りと普通のスニーカー
…といった感じ。特徴としては割と普通なスエードスニーカーであることだ。
ドライビングシューズは如何にも特殊な雰囲気を漂わせてしまうのだが、このスピードキャットOGスニーカーはそれがないのが素晴らしい。画像くらいアップだと違和感に気が付けるかもしれないけれど、他人の足元ぐらい離れていると多分殆どの人は分からないだろう。
ドライビングシューズのポイント
プーマ スピードキャット OG スニーカー の何が“ドライビング”なのか説明していこう。
カカトが丸い
カカトが丸い。素足に近い丸くなだらかな形状で、接地面がラバーになるからズレにくく安定するのだ。ここがドライビングシューズ最大のポイント。
ラバーがグリップして踏みかえても踏み込んでも足がズレないし、丸みがあるので素足に近い滑らかな動きが出来る。要するにペダル開度の調整がしやすくて楽なんだ。
幅が細い
この靴は細い。意図しないペダル操作を防ぐためだ。
一緒に写したブーツ系が特にそうなんだけれど、素足より遥かに大きい幅の広い靴って運転しにくいじゃない?そういうこと。
ソール(靴底)が薄い
ソール(靴底)にクッションが入っておらず、ラバーも薄い。一般的なシューズだと薄くなりがちなペダルの感触が掴みやすいのだ。ペダルを踏むと鋭いショック感があり、開度の微調整がしやすい。
また歩くことより運転することに特化しているためアウトソール(靴底のゴム)のパターンが完全にフラットなのも特徴だ。
裸足で運転するのは良くない
カカトが丸く、幅が狭く、底が薄い、つまり裸足でいいじゃん!と思う人も多いだろう。非常に気持ちは分かる。裸足だとペダルの感触物凄く掴みやすいし、なんか解放感あるもんな!でも欠点がある。
まず一つは単純に事故ったらヤバくね?何らかのトラブルがあって車の外に飛び出すような場合だ。裸足で外に飛び出すことになる。もう一つはフルブレーキを掛けたとき足を痛める。裸足でこれ以上ないくらい全力でブレーキを踏んでみよう!超痛てぇよ。
まぁ急に外に飛び出すようなビッグトラブルも街中でフルブレーキングをするような事態も基本的にはないのだけれど、万が一を考えると靴を履いておくことをオススメする。
プーマ スピードキャット の注意点
レーシングシューズではない
このシューズが“レーシング”ではなく“ドライビング”であるということは、押さえておいて欲しい。ミニサーキットでの軽い走行会レベルでも俺はオススメしない。あくまでも公道でのドライブ用だ。本格的な競技に使用するものとは違う。
レーシングシューズは更にアッパーや靴底が薄く、事故に備えサポートがあったり耐火性がある別物なので、競技用に購入することないよう注意して欲しい。
長時間の歩行には向いていない
このシューズは運転を快適にするためソール(靴底)にクッションが入っておらず、薄く、硬く、細い。つまり歩き心地最悪。
設置時のショックがダイレクトに伝わるため、クラシックスニーカーから安いビジネスシューズまで超快適に感じるレベルだ。画像で一緒に並べているプーマスウェードが厚底で歩きやすくて快適なんて聞いたことないけれど、ソレが快適に感じる。
俺は車から降りてスーパーで買い物するまでで限界だ。30分も歩きたくない。
また雨量が多ければ、底から足に浸水してくる。水溜まりを踏んだら濡れるんじゃない。ソールが薄すぎて、地を伝う水で濡れるのだ。ソールに高さがある偉大さを思い知るだろう。
スピードキャット OG スニーカー サイズ感
ペダルとの不要な干渉を避けるため狭く細い。
狭く細い作りなのに、ライニング(内張り)にはクッションがタップリはいっているし、カッチリとしたスエードアッパー(外装)に囲まれているから伸縮性も低いと、かなり癖の強い靴である。極端に言えば△型で、爪先にかけてガンガン細くなっていく。感触としてはウィズD相当。
平成世代から増えているという細く薄めの足であれば、普段と同じで大丈夫かもしれない。俺は完全にソレ。でも基本はハーフサイズ上げておいた方が安心だし、爪先の広さや甲の高さによってはワンサイズアップの可能性も高い。
何でも試着した方がいいのだが、これは増して試着をして購入した方がいいタイプの靴だ。Webで購入する場合ハーフサイズアップで返品の覚悟をして欲しい。
スピードキャット OG スニーカー は見た目が良く運転しやすい
「プーマ スピードキャット OG スニーカー」は少々癖のある靴だが、運転をするなら持っていて損はない。ドライブが楽しくなるし、安全運転にも繋がる。
オススメしたいのが、車内に常時仕込んでおくことだ。ビジネスシューズやらヒールやら運転しにくい靴を履いてきた時に、長時間の運転になる時に活躍間違いなし。レンタカーや試乗車など乗りなれていない車を取り扱うときにもいいだろう。
あと単純にドライブをして、普段使い出来るルックスを以てそのまま出先の観光地、道の駅、PA、ショッピングへ繰り出す用途に最高だ。運転用の靴だから快適なのは勿論、それ用の靴を履いて運転をする行為そのものもテンションが上がるはずだ。
以下当レビュー購入リンクと類似商品の紹介
プーマ スピードキャットOGスニーカー
当レビュー対象「プーマスピードキャットOGスニーカー」見た目が落ち着いており俺的一押し。
プーマ スピードキャットLSスニーカー
「プーマスピードキャットLSスニーカー」スパルコのライセンス量金分なのか若干安い。つま先のプーマキャットと若干染色が薄いのに抵抗がなければアリ。
プーマドリフトキャット
靴底が更にタイトな「プーマドリフトキャット」
価格が安くて運転しやすいが、合皮素材で超蒸れるのと、見た目が如何にも変わった靴なのが欠点。以前所有していたのだが「バレエシューズか?」と突っ込まれたことがある。
ミズノ ベアクラッチ
歩き心地も捨てずに作ったという「ミズノ ベアクラッチ」
ニッチな市場に飛び込んでくるミズノのチャレンジ精神は大好き。好調なら今後の更なる展開に期待が出来るため、是非是非多くの方に購入して欲しい。
俺?俺は合皮だからスルーさせて頂きます。
アディダス カントリーなど 踵の丸い靴
ドライビングシューズじゃなくても踵が丸いと運転しやすい。歩行との両立を狙うなら踵の丸いスニーカーを選ぶのは有り。