
On定番シューズCloud6WaterProof(クラウド6ウォータープルーフ)の感想を述べる。
先行して『旧モデルとの比較』『非防水モデルとの違い』『非防水モデルCloud6レビュー』とか何回同じネタ擦ってんじゃい!って我ながら思うけれど、コレが最後。
なお非防水モデルCloud6の文章を流用しまくって、お送りいたします。
On定番Cloudの防水モデル!

On Cloud6 WaterProof 詳細
アッパー:防水メンブレン搭載メッシュアッパー
ミッドソール:クラウドテック
靴紐:スピード(ゴム紐)・標準シューレース
ドロップ:8mm
サイズ感:レギュラー
価格:¥20,900(2025.5現在)
上記が今回紹介するOn Cloud6WaterProof(オン クラウド6ウォータープルーフ)の詳細だ。
2010年スイスで創業したOnのベストセラーCloudの6作目。コンバースといったらオールスター、アディダスならスタンスミス、OnはCloud。その第6世代の防水モデルとなる。
というわけで、Cloud6WaterProofの魅力を紹介していこう。
On Cloud6 WaterProof外観
On Cloud6 WaterProof 側面

まず簡単に外観を見ていこう。
穴開きソール、ゴムレースと見た目は斬新。防水感の薄いデザインでコーディネートの邪魔をしないナイスデザインだ。
この右足の外側にだけ「SWISS ENGINEERING」の文字と赤い国旗タグのアクセント付きなのもポイント。

内側
ロゴなど銀色の部分は反射素材になっていて、どの方向から見ても一か所必ず見えるように配慮がされている。夜間車を走らせる身としては大変ありがたい。
On Cloud6 WaterProof 上部

上から見ると、通常の靴紐ではなくゴム紐を採用しているところが目立つ。
On Cloud6 WaterProof 背面

ヒールにはOnロゴの付いたタブ付き。非防水モデルには付いていない。
濡れた靴を触らなくて済むようにという配慮と見た目の差別化を兼ねたものだと思われる。
On Cloud6 WaterProof 底部

靴底もデコボコ。
黒くて分かりにくいけれど、ラバーが全面に貼られていない。お安めのシューズみたいにケチってるわけではなく、軽量化のためだ。
On Cloud6 WaterProof の魅力
名の通り防水で、雨降りも水溜まりも無問題

On Cloud6 WaterProof最大の魅力は、「WaterProof」の名の通り「防水」であることだ。
防水シートが靴の内部に入っていて、雨の日も雪の日も無問題。水の中に靴を入れても足が濡れることのない完全な防水になっている。
また防水なだけではなく透湿素材であるため、じわりと靴の中に溜まった蒸気が抜けていく。通気性が全くないゴム長靴や合成皮革のように、気が付いたら蒸れて足がべちゃべちゃみたいなことはない。
知っている人向けに分かりやすく書くと、ゴアテックス系。あの有名な無敵防水透湿素材と仕組みは同じで、どのような天候でも履ける頼もしいシューズなのだ。
クラウドテッククッションで快適な歩き心地

On Cloud 6 WP は、デコボコと見た目愉快なCloudtec (クラウドテック)クッションによって快適な歩き心地を提供してくれる。
見た目は飾りではなく、加重を掛けると穴が潰れて衝撃を和らげ、穴の形状が元に戻る反動でポンと跳ねる実用性が伴ったものだ。
名前の如く雲のような歩き心地で、昔ながらのスニーカーやブーツしか履いたことはない人はその快適さに驚き、歩くのが楽しくなること間違いなし。
軽い運動にも使える

それでもってCloud6WPは走れる。ランニングシューズ顔負けっていうか、下手なランニングシューズより高性能なくらいだ。防水だから雨や水溜り、雪だって問題ない。
楽に前へ進むための推進力、足やヒザに負荷が掛からないようなクッションが備わっていて、マラソン大会とかそういったものを目指していないデイリートレーナーには十分。
ただガッチリランニングするならより適した「Cloudrunner」「Cloudmonster」とかそれ用の方がいい。というのも防水が邪魔になる場合も多いし、ランニングシューズほどクッションが強力ではないからだ。デメリットっぽい書き方になったがデイリーシューズ(街歩き・普段履き)としては、そこがまた良いのだ。
クッションが強力でも歩きの速度域では使わないし、長時間立っているような時はグニャグニャ微妙に揺れて疲れるのだけれど、クラウドは硬すぎず柔すぎずバランスが取れている。
スピードレース(ゴム紐)で脱ぎ履きラクラク

伸縮性のあるスピードレース(ゴム紐)を採用しているのもポイント。
昨今スケッチャーズ スリップインズとかナイキフライイーズとかカカト部分が稼働するハンズフリーが流行っているけれど、これも足を入れるだけで履けてしまう。ハンズフリーシューズなのだ。
いや、実際のところ公式では推奨していないのだけれど、実際カカトを潰すことなく、足がブレるような緩みもなく履けるし、過去2モデルで何の問題ない。俺はサッと出かけたい時、靴の着脱必須な座敷席や靴の試履きの時は必ずクラウドを履いている。兎に角楽。

あとどんな靴にもゴム紐自体は付けられるのだが、なんかゴム紐って言うと靴紐が上手く結べない子供向け的なイメージない?ないか?
そこのところコレは最初からゴム紐前提のデザインで斬新さというか先進さみたいなモノに繋がっていて、何というか上手いなって思うのです。
On Cloud6 WaterProof を細かくチェック
メッシュアッパーは撥水素材

続いて細かく外観と特徴を見ていく。
メッシュアッパーはナイロンバッグのような素材感となっている(素材はポリエステル)。
ちなみにアッパー自体は撥水であって、防水ではない。防水なのは内部のシート。これが濡れても足までは染みてこないのでご安心を。

アッパーにはスマホケースとかでお馴染みの素材TPUのフレームが付いている。見た目の割には固め。
シュータンとスピードシューレース

スピードレース(ゴム紐)を採用し、別途付属している通常のレースにも交換可能だ。
通常の非防水モデルと違いスピードシューレースに反射材が付いているのも地味な工夫。薄暗い曇天での使用が多い防水モデルとしては嬉しい。
運動時ガッチリ縛りたい派に嬉しい2段ハトメ(サブホール)が搭載されているのもポイント。

シュータン(靴ベロ)を挟んで足を締め付ける外羽根方式となっている。シュータンのクッションは薄くもなく厚くもなく3mm程度。
切れ目から水が入らないよう高い位置でアッパーと連結されているのもウォータープルーフモデルならではの工夫だ。
ライニングクッションは厚手

履き口まわりのクッションはエントリーランニングシューズと同じくらい特盛。
内部に入っているヒールカップと合わせて、カカト周りを固めてくれる。
見た目独特なクラウドテックソール

穴開きミッドソール クラウドテック。
ルーツは輪切りにした水道ホースを靴底にくっつけたことから始まったらしく、雲ではなかったりする。
ドロップは8mm(つま先部とかかと部の高さの差)で、一番厚みのある部分で36mm程度。厚くもなく薄くもなくといったところか。
アウトソールラバーは軽量化を兼ね少なめ

先行して触れた通り底ゴム部分が少ないのは、軽量化のためだ。
コンクリート、アスファルトでは全く問題ない。…が地面が濡れると排水面が少なくそこそこ滑る。防水モデルとしては正直痛いところだ。
内部に樹脂プレート スピードボード搭載

ミッドソールの中に樹脂プレート「スピードボード」を搭載しているのもポイント。プレートがしなることで歩行をアシストしてくれ、不要な捻じれを抑えてくれる。
黒くて分かりにくいけれど、靴底中央溝が切ってある部分から見えるのがソレ。
インソールはオーソライト社のモノを採用

インソール大手メーカー オーソライトの「オーソライトハイブリッド」を採用。
このハイブリッドは、しっとりとした低反発素材感で、ランニングシューズというよりトレッキングシューズでよく見かけるものだ。以外なものを使用してきたなという印象。
On Cloud6 WaterProof 重量(27.0cm)

重量は27.0cmで「307g」だった。
ランニングシューズ基準では重め。スニーカー的には軽め。街歩き、立ち仕事なら何ら問題なくて、ランニングやスポーツをガチでやるなら軽くはない。といったところか。
防水シューズとしては上々。
On Cloud6 WaterProof の良くないところ

都合の良いところ多めで、ここまで紹介してきたけれど、悪いところもシッカリ紹介しておこう。
- 蒸れる
- 非防水モデルと比べ大きく見える
- 靴底溝に石などが詰まる
- 底ゴムに厚みがなく劣化が早い
- 底ゴム溝が浅く水濡れした場所で滑りやすい
- 交換用のゴム紐が販売されていない
といったところ。
防水メッシュを採用している関係で、非防水モデルCloud6(左)よりちょっと大きめのシルエットなのは気になる。
あと色々とトレードオフなもんで、クラウドテック搭載のOnシューズ全般、溝に小石や泥などが詰まるのはご愛敬。2~3cmぐらいの石が超挟まる。
また底ゴムの量が少ないため、昔ながらのレザースニーカーほどタフではない。弱いって訳ではないんだけれど、長いこと使えるシューズではないっていうのは押さえておくべき。
Cloud6 WaterProof は蒸れる

そして何と言っても「Cloud6 WaterProof は蒸れる」
当ブログで取り扱った前作Cloud5ウォータープルーフ記事ヒット率ナンバーワンワードが「Cloud5ウォータープルーフ 蒸れる」だったのは伊達ではなくて、残念ながら蒸れる。
ただコレについては、メーカーサイドが透湿機能を過剰に讃え過ぎなのと、それを見た購入者が期待し過ぎているのだ。
水が入ってこないってことは、当然水が入ってくるような穴は空いていないということ。蒸気が抜ける程度の細かい穴しか空いていないから当然蒸れる。
ゴム長靴や合皮(ビニール)靴のように全く通気性がない靴よりはずっといい。ただ本革素材のビジネスシューズぐらいのもんだと思って欲しい。
期待し過ぎは厳禁ってだけで悪くはない。例えゴアテックスだろうが、イーベントだろうが、防水ならこんなもん。
On Cloud6 WaterProof サイズ感

サイズ感。
靴の特徴としては、長さは標準。爪先の空間は狭くもなく広くもなく。シュータンがアッパーと連結されており、外羽方式で中足部の可動域はそこそこ。タイトという程ではないが、幅広サイズではない。
ただ履き口周りだけ素材が固く窄まった作りなので、足入れのしにくさが若干ある。狭いところを通り抜けた瞬間普通に広いという妙な感触の靴だ。
また履き口が低めの作りで、内側のクッションが硬いためカカトの引っ掛かりが良い靴ではない。前作もだったけれど、今作も違った方向で超曲者。
長さは他メーカーと基本同じでいいと思う。足幅が広め4Eぐらいから厳しいかも。長さ幅だけではなく兎に角カカト周りの作りに癖があるので試し履きはオススメしたい。
個人的な話:相性悪め

なお俺は相性が良くないみたいで、歩くとカカトが若干浮く。どうやらカカトが上手く引っ掛からない模様。ここだけはサイズアップしようがダウンしようがダメダメ。
シュータンにシューケアメーカー コロンブスのタンパッドを貼り抑えを強くし、インソールをより薄いものに変更し足がより下まで入るよう調整したところ何とかなった。
似たような見た目を持つ非防水のCloud6は問題ないどころか、素晴らしいフィット感なのにね。靴って不思議。
On Cloud6 WP は前作と見た目変わってない?

ところで今更だが、画像が最新のCloud6(左)と前作Cloud5(右)。なのだけれど前作を知っている人は、どこが変わったの?って思ったはずだ。そこがいいんだ!
技術の進歩と時代の流れに合わせて、大きく形を崩さずチョイチョイ改良していく…それがベスト!(個人的な意見)。1世代だとよく分からず、2~3世代離れたモデルを見ると「結構変わっているね」と思えるくらいが、いいと思うのですよ。
どこが変わったか知りたい人は『On 「Cloud6 WaterProof」と「Cloud5 WaterProof」の違い』見て欲しい(宣伝)。防水モデルの5~6は結構違う。
On Cloud6 WaterProof -防水で運動性が高く楽に履ける万能シューズ-

Cloud6WaterProofは魅力的なビジュアル、お手軽に履ける構造、デイリーユースに適したクッション、ランニングにも対応。そして防水だから雨が降っても安心。
俺は履いていく靴に困ったら取り敢えずコレ。万能さが魅力だ。
気になる方は是非手に取ってみて欲しい。