
シチズンコレクションの「NB1050-59A」を購入したので語ってみる。
なお、腕時計が好きな人はもれなくカメラ趣味も持っていて、綺麗な写真を投稿するのが定番なんだけれど、俺にはそんな趣味はない。
だから今回もいつも通りスマホで適当に撮っただけである。故に写真に美しさなど微塵もないので、その点はよろしく。
どうでもいい俺の購入経緯

会社で飲み会があった。俺はそういう場が好きじゃないのだが、年に1回くらいしかないから観念して出ている。
その場で「値段の高い時計持ってるな! 金あるな!」という話題で盛り上がっている席があった。俺としては、社会人が数十万円の腕時計を身に着けていても別に可笑しくないと思うんだけれど、世間的にはそうでもないらしい。
自分の興味ないカテゴリにお金をかけている人を見ると、極端な話 “異常者” に見えてしまう、そういう価値観の人が結構いる。現代だと腕時計もその筆頭なんだなと感じた次第だ。
確かに、資金力が信用に直結する職種でもない限り、わざわざ「お高そう」な時計をチラつかせる意味はあまりない。
でも「安っぽい」とか「センスない」と思われるのも、それはそれで宜しくはない。どんなシーンでも身につけられて、高そうとも安そうとも思われない「超無難な時計があれば」と考えたのが事の始まりである。
超無難デザイン NB1050(NB1050-59A)を買った
現代の最適解は値段・機能・評判まで兼ね備えた「Apple Watch」なんだろうけれど、今回はスマートウォッチではなく普通の腕時計で決めたい。
そこで登場するのが、シチズンコレクションの「NB1050(NB1050-59A)」である。

日本メーカーで、サブブランド名なしの「CITIZEN」ロゴ。
龍頭以外に余計な装飾もなく、やや小ぶりな38mmケース。
3針にバーインデックス、デイト付き。
ダイヤルカラーは定番の黒・銀・青を網羅。
定価82,500円、実売は60,000円以下。
うひょー、絵に描いたような「超無難でつまらん時計」(褒め言葉)である。
無難で安っぽくも高すぎない時計って少ない

デザインは超王道。他社で言えば「ロレックス オイスターパーペチュアル デイトジャスト」や「グランドセイコー ヘリテージコレクション」あたりの雰囲気に近い。ただしあちらはとんでもなく高い。
じゃあ、もっと手頃に似た方向性で…となると、これが案外ない。

似たようなのはあっても現在の相場で3万円以下だと流石に安っぽくなりすぎる。値段を上げるとサブブランド名がついていたり、ソーラー補正用ボタンが側面に追加されていたり、デザイナーが個性を出したくて針にアクセントを入れてきたりする。
特にセイコーは5万〜10万円あたりでこういう時計を作ると上位ブランドと被るからか、明らかに避けている。無難な時計を探すと、デザインの一部が「違うそうじゃない!」ってなったのは俺だけではないはずだ。無難時計のダイアルにストライプは求めてないのだ。
そこのところシチズンは良くやってくれました。
NB1050-59Aケース 外観

本題。ここから「NB1050-59A」を細かく見ていく。
先行して触れた通り超無難な3針日付付き腕時計である。
デュラテクトコートが施されたステンレスケース

エッジは結構鋭く出ていて、ポリッシュとヘアラインで仕上げ分けがされている。

素材はステンレスで、シチズンお得意のデュラテクト(防傷コーティング)も施されているらしい。見た目や触り心地では良く分からん。

龍頭は少し大きめで巻き上げしやすいサイズ感だ。
風防は無反射コートサファイアガラス

風防は裏面無反射コーティングのサファイアガラス。裏側にコートがされているから剥がれないし、視認性も良好。

なおガラスはベゼルより高めで、ステンレスより傷つきにくいことを活かす形を取ってる。
シルバー?ホワイト?表情の変わるダイアル

文字盤はサンレイ(放射)仕上げの白っぽいシルバー。よく見ないと分からない薄っすらサンレイ仕様である。

光のない場所では8〜9割の人が「白」と答えると思うし、光が当たっても7割くらいは白に見えるレベル。場所によってはクリーム寄りにも見える。
じっくり観察したり真っ白な物と並べればシルバーと分かる、なかなか面白い色味だ。
シンプルだが立体的で魅力のあるインデックス

「CITIZEN」ロゴは立体的。
「AUTOMATIC」のプリントはシンプルにまとめられている。
初めオートマチックの文字要らないな~と思ってたんだけれど、上下で対称感が出るのでコレはコレでありかと今は思っている。

バーインデックスは厚みがあり、ケース同様ポリッシュとヘアラインで仕上げ分けがされている。光を当てると側面がいい感じに反射するのがナイス。
また分針・秒針は長めで、しっかりマーカーまで届くのも良いところだ。

デイト窓も内側が綺麗に掘られ、丁寧な作り。

ガラス面から文字盤までの距離はやや広め。また外周リングがポリッシュ仕上げで、インデックスの映り込みが出る仕様。
遠目だと、ここが煌めいて中々高級感を感じさせてくれる。

針とインデックスには青い夜光が付いている。
多数派の緑ではなく、青に輝くのがニクイところだ。
シースルーバックでムーブメントが覗ける

裏はシースルーバック。公式に特記はないので、このガラスはサファイアではなさそう。
ガラスはメタルより肌に張り付くので、玄人の中には「安価モデルはスケルトンじゃなくていい」という人もいるが、俺は中が見たい派。単純にカッコいい。
自社製機械式ムーブメント搭載

- Cal.9011
- 自動片巻(手巻き可能)
- 日差:−10~+20秒(静的状態)
- 最大巻上で約42時間
- 28,800振動/時(8振動)
- 24石
- 日付変更禁止帯:21:00〜4:30
ムーブメントは シチズンCal.9011
値段の割に十分優秀。特に28,800振動=1秒を8分割する「8振動」で、秒針が滑らかに動くのはやっぱり気持ちいい。
見た目もローター形状が凝っていたり、金色メッキ、軽いポリッシュまでされていて好印象だ。
そして自然に自社ムーブメントを積んでくるあたり、さすが日本メーカー。
日本製で値段の割に良く出来たケース

「Made in Japan」でムーブメント含め日本製。こういう価格帯でも日本生産を続けてくれているのは素直に嬉しい。
ケース本体は本当に「よくやってるなぁ」という感想に尽きる。
インデックスの立体感や内側外周のポリッシュなど、細かいところまで意外と手が入っている。
もちろん数十万円の時計と比べれば差はあるけれど、実売6万円以下でここまでやるか?という印象だ。
NB1050-59Aブレスレット 外観
3連式メタルブレスレット採用

ブレスレットは3連式。

1〜3万円帯だと遠目でも安っぽさがあるが、これは5万円台なりの雰囲気はきちんと出ている。
ヘアラインも綺麗で厚みも適度。

バンド幅は19mm。ラグに接するコマは凸型。
セイコーは凹型が多いので、メーカーごとの個性が出る部分だなと思う。
値段なりに軋む感じはする

コマの隙間が広くチャカチャカ音がしたり、キイキイ軋む感じがあるのは明らかな欠点だ。
あとCリング方式なのはちょっと残念。ただ実売価格を考えれば許容範囲ではある。

あと赤いマーカーを引いた中コマ部分が、もう少し細い方が個人的に好みだが、使っていて気になるほどではない。
バックルは小型 微調整穴2つ

バックルは小さめで、微調整穴は2つ。やや心許ない。案の定俺はチョイ微妙。あと一個キツく出来たら嬉しかった。

あとケースがそれなりに重いので、バックル側にももう少々重量が欲しいが、これも価格帯的に仕方ないかという感じ。
ブレスは実売価格なら「まぁこんなもん」という印象

メタルブレスレットは定価基準だと「もうちょい頑張れ」、実売価格なら「まぁこんなもん」という印象だ。
より高級感を出したいなら1万円台のレザーに変えてしまった方が良いだろう。
ただ時計に詳しくない人から“安っぽい”と思われるようなレベルではない。悪くはない。
NB1050-59Aは38mmで程よいサイズ感
細腕メンズにも有り難い!

サイズは横38.0mm、厚さ10.5mm。
俺の細腕でも収まるし、太腕ならコンパクトで逆にカッコいい。3針のシンプル時計として理想的なサイズ感である。
機械式腕時計だから重量はソコソコ

重量は全部コマが付いた状態で「135g」、俺の実運用2コマ外しで「121g」である。
機械式腕時計としては重くはない。電池式やスマートウォッチの類と比べると、当然やや重めと言った感じだ。
超無難なデザインで程よい値段と質感を持つ傑作!

総評として、本当に良い時計である。購入して大満足だ。
癖のない超無難なデザインで、質感も価格を考えればかなり健闘している。これ以上質感を落とせば安っぽくなるし、上げても遠目では大差が見えにくいという絶妙な塩梅。
機械式腕時計デビューにも丁度いいし、既に何本か持っている人の無難枠としても優秀だ。こういう時計は一本あって損はないだろう。
いつの時代も「NB1050」のような無難で程よい腕時計が存在し続けて欲しいと思ったりなどした。
シチズン良心の塊だと思う。超オススメ。
セイコーは絶対にグランドセイコーの邪魔はさせないぞ!という鉄の意思すら感じ取れる。絶妙に王道からズレてる。かつての「sarb033」みたいな時計を宜しくお願いしたい。
もうちょいお金を出せるよ!となると、ティソジェントルマン辺りだろうか?中々良いと思う。