
JBLのハイエンドワイヤレスイヤホン「TOUR PRO 3」を買いました。そうです。アマゾンタイムセールで買いました。使ってみた感想を述べる。
JBL TOUR PRO 3の詳細

| ドライバー構成 | 10.2mm ダイナミック + バランスドアーマチュア |
| ノイズキャンセリング・トークスルー | 対応 |
| マイク | 6マイク(ビームフォーミング) |
| Bluetoothバージョン | 5.3 |
| 対応コーデック | LDAC / SBC / AAC |
| Smart Case | タッチディスプレイ搭載、3.5mm・USB-Cオーディオ入力対応 |
| 防水 | IP55(イヤホン本体) |
| その他機能 | 急速充電・無接点充電・FMトランスミッター・マルチポイント |
| 付属品 | イヤーピース各種、USBケーブル、3.5mmケーブル、保証書 |
| 定価(2026.1) | ¥ 39,600 |
上記が「JBL TOUR PRO 3」の詳細だ。
オーディオブランドJBL製のトップワイヤレスイヤホンというポジションで、定価¥ 39,600(2026.1現在)とお高め。
ノイズキャンセリングやトークスルーなどなどの付加価値は当然網羅されており、高音質コーデックLDACもモチロン対応。
サウンドは流石のJBLハイエンド!

有名オーディオメーカー製で3万円以上払えば当然高音質。
多くのイヤホンで採用されているダイナミックドライバーに加え、別途バランスドアーマチュアドライバーを搭載しているためか、音が団子にならず、きっちり楽器ごとに音が分離する。高音は伸び、中音にも厚みがあり、低音も程よく鳴る。明るく楽しい“アガる”サウンドだ。
特に高音がいい。高い音が得意な女性ボーカル、スネアドラムの跳ねる音、ヴァイオリンやチェロなんかが爽快で、お高めスピーカーとソックリな音が鳴る。ブレスとかフィンガーノイズみたいな細かい音も綺麗。小さいのにスゲー。
人によっては「ナチュラルサウンドがいい」「もっと低音が欲しい」など色々あるかもしれない。高音が伸びるからか、低音がやや引っ込みパンチが強いサウンドではない印象だ。その辺は完全に趣向の問題であって、サウンド自体は現行市場において頂点の一つであることは間違いない。
落ち着いて試聴しても大きな粗がないあたり「さすがJBLハイエンド。低価格帯とは格が違うな!」という出来であった。
ウリの一つ空間サウンドは個人的に好きではない

「空間サウンド」なる機能も搭載。ライブ会場っぽく鳴らしたり、頭の動きに追従して音場が変化させたり出来る。
確かに立体感みたいのが出て面白いが、やや演出過剰に感じて、個人的にはそこまで刺さらなかった。高音質コーデック「LDAC」が使えなくなるのもマイナス。
見た目はディスプレイ搭載で高級感がある

見た目もゴージャスで、数千円のモデルとは違う雰囲気が漂っている。
ちなみにカラーはAmazon限定ネイビー×ゴールド。冒頭の通りセールで買いました。
ケースのディスプレイで色々設定可能

ゴージャスさを演出し、このモデルのアイコンにもなっているのがケースのディスプレイ。これで音楽再生やモード切り替えが出来るのがウリ。
最初は「スマホあるし、こんなんいらねー」と思っていたが、意外と使えないこともない。というのも、イヤホン使用時にまず触るのはスマホではなくこのケースだからだ(当然だけど)。

イヤホン取り出しの流れで、ディスプレイを使ってノイズキャンセリングや音量を調整できるのは結構便利だし、バッテリーが「%」表示されるのでランプより分かりやすい。
ディスプレイなしで小型な方が嬉しいというのが正直なところ

ディスプレイ搭載のせいでケースがやや大きく重いのは難点。重量はケース単体「72g」と軽量なモデルの倍ぐらいある。
正直なところディスプレイをなくして軽いケースにしてくれた方が嬉しい。あとディスプレイがあるから扱いに多少気を使う。もっと雑に使いたいのに使えないそんな俺が嫌。
とはいえ目を引くギミックであるのは事実だし、もっと若い頃なら確実にウキウキしていたので「こんなもの無くしてしまえ!」とまでは言い切れないのが悔しい。
ケースからイヤホンが取り出しやすいが、蓋の開閉感が軽い

ケースからイヤホンを取り出しやすいのは「○」。別途所有している低価格モデル「JBL WAVE BEAM 2」はこの辺が良くなかった。
ただ蓋の開閉感が軽いのは少し気になる。カバンの中で勝手に開いてイヤホンが飛び出す可能性が否定出来ない。
イヤホン本体はやや大型

イヤホンはステムが伸びたカナル型タイプ。重量は片耳「6g」程。

これは本機に限らず、ハイエンドイヤホンは耳穴の空間をフルで使う形状なので圧迫感がそれなりにある。
痛いわけではないが、口を動かすと気になるし、寝ながら使うのには向いていない。この辺は性能とのトレードオフだ。

イヤホン本体・イヤーピースともメッシュで、ゴミが侵入しにくい構造なのは嬉しい。
イヤーピースは一般的な「シリコン(下)」と、遮音性の高いスポンジ系の「ウレタン(上)」が付属。俺はシリコン派。
ノイズキャンセリング・トークスルーは中々の性能
ノイズキャンセリングは最先端ではないが高性能

ノイズキャンセリングは中々の出来だ。
前作「TOUR PRO 2」が競合同価格帯かつ強豪(Apple・BOSE・SONY)と比べ正直カスレベルだったのに対し、本作はそれらには及ばないが大分近づいている。SONY比で7割ぐらいの力はある印象だ。
電車走行音のような低音ノイズに強く、音楽を流せば周囲の音はほぼ聞こえない。アナウンスや女性・子供の大声には弱いが、大きく軽減されるので実用性は十分。ノイズキャンセリング特有のホワイトノイズが小さく、耳への圧迫感が少ないのも好印象だ。
不満点2つ
ただし不満もある。
- 30分に1回くらいの頻度で「ブツッ」と途切れるノイズが走る
- イヤホンがしっかりフィットしていないとノイキャン効果が激減する
この2点。少し緩めるだけでほぼ効かなくなるのはイマイチ。確かに空洞が出来るとノイズが入るのは当然だが、これは他社比ビックリする程効かなくなる。不思議。
トークスルー(外音取り込み)は“まあまあ”

トークスルー(外音取り込み)は“まあまあ”。
イヤホンなしの状態と比べると音のバランスがやや悪く、これを付けながら会話したいかというと「NO」。だが出来ないことはないし、コンビニ会計や短めの会話なら最高。俺は空港での搭乗手続き待ちで便利に使っている。
絶賛するほどではないが、実用的といったところか。
片耳だとノイズキャンセリングが使えないのは謎
ノイズキャンセリング・トークスルーが片耳使用だと使えない謎仕様なのが気になる。
片耳でもノイズキャンセリングが効けば音声が聞き取りやすくなるのに、なぜ対応しないのか。俺はあまり気にならないが、人によっては致命的。
アプリは使いやすく、音の遅延は少ない

JBLのアプリは使いやすく定番機能は網羅
設定用アプリは他のJBL製品と共通。
会員登録などの面倒がなく、イコライザーなどの基本機能は一通り揃っている。無難に良い。
音の遅延は少なめで優秀
音の遅延は少なめ。音ゲーやFPSでもなければ問題ないだろう。動画視聴では遅延はほぼ分からないレベルだ。
マルチポイント対応だけど、切替え遅い
端末ごとのマルチポイント切り替えが遅い。5秒強。致命的ではないが、毎回「おっそ!!」とは思う。
FMトランスミッター機能搭載で便利に使えるかも

「TOUR PRO」シリーズは他社ではあまり見ないFMトランスミッター機能を搭載。
イヤホンとペアリングしなくても、ケースに3.5mmイヤホン端子やUSBケーブルを挿せば音が聞ける。俺はこの機能が今回一番の購入理由だったりする。
3.5mmイヤホン端子接続は大分音質悪い
会社のPCでイヤホンを使いたい場面があるが、会社PCとBTペアリングはNGだし、そもそもしたくもない。でも有線だと移動できず「めんどくせー」と思っていたところ、これで解決。
3.5mmイヤホン端子接続での注意点は3つ。
- 音質が大分劣化する
- 元音源の音量をかなり上げないと音が小さい
- Bluetooth接続じゃないのでマイク通話は使えない
イヤホン端子での接続は「とりあえず音が聞ければOK」な人向け。
なお飛行機の機内サービス用としてよく紹介されているけれど、それを主目的にするなら有線接続できるノイズキャンセリング搭載ヘッドホンを勧める。その方がバッテリー持ち、音質も良い。
USB-Cで接続すると音質良好!

USB-Cでも接続でき、USB接続なら音質・音量が改善される。流石は現代の万能規格。
元々遅延が少ないので俺は分からないが、遅延も多少良くなるとか何とか。なお我が社のPCにUSB-Cはない。チクショウ…。
ケーブルは全部付属で安心!

ケーブルは「3.5mm+USB-C」「USB-C+USB-C」「USB-A+USB-C」が付属で安心。
充電手段は充実・バッテリー持ちはまあまあ

充電はケースUSB-Cからの急速充電、qi無接点充電に対応してる。
イヤホン本体バッテリー持ち目安(当ブログ実運用測定)
| 再生時間 | |
|---|---|
| ノイズキャンセリングOFF | 10:37 |
| ノイズキャンセリングON | 07:22 |
| ノイズキャンセリングOFF(LDAC) | 08:01 |
| ノイズキャンセリングON(LDAC) | 05:16 |
バッテリー持ちは上記の通り。総じてカタログ値チョイ下ぐらいになった。
高音質コーデックLDACを使うとガッツリ持ちが悪くなるので、充電が出来なさそうな場面では使わない方がいいかも。
なおケース側はディスプレイ付きでデカいだけあって、ケースのバッテリーが100%、イヤホンがカラの状態で、4回までイヤホンを満充電出来た。優秀。
[ 致命的欠点 ] 値段の割に操作性が終わってる

「流石ハイエンド素晴らしいね」で終わらせたいところだが、そうはならない。「JBL TOUR PRO 3」は操作性が終わっている。
イヤホン本体の操作がタップ(叩く)のみなのだ。音量調整に便利なスワイプ(なぞり)、ピンチ(つまみ)、物理ボタンはなし。

「再生/停止」「ボリューム調整」「アンビエント切り替え」のうち、いずれかを捨てることになる。
音量調整も「トン・トン(少し間を開けて)トン・トン」と、2段階以上調整するには、間隔を置きながら叩き続ける必要があり、快適とは言えない。
ノイズキャンセリング切り替えを登録しなかったら折角の優れもの機能も台無し。なぜ貴重なロングタップをボイスアシスタント専用に固定しているのか…意味不明。
競合はもっと便利。安いなら文句は言わないが…

別途所有している低価格モデル「JBL WAVE BEAM 2」も同じ仕様で、その時はそこまで文句を言わなかった。だがこのモデルはダメだ。大問題。なぜなら値段が高いから。
競合を見ると、AppleやBOSEはスワイプ対応、SONYやTechnics(Panasonic)はロングタップを活かしつつ音量+ノイキャンをどうにか両立している。コストの化け物中華系は1万円台で普通にスワイプ対応。
そんな中、定価3万円以上でタップ操作のみは流石にふざけている。バランスドアーマチュアとか積んでる場合じゃねー。そこで「ケースにディスプレイ付いてますよ」って? やかましいわ!
JBL TOUR PRO 3は”定価での”購入はオススメしない

結論。定価購入はオススメしない。
現代のワイヤレスイヤホンは、ただ音を鳴らすだけでなく、ノイズを消したり、周囲音を取り込んだりと、イヤホンという枠を超え日常生活様々な場面で使えるガジェットであることも大切なのだ。だからこそ数年前まで数千円の安イヤホンで満足していた層が、今は何万円もするAppleAirPodsを使っている訳。
3万円以上の製品で、その便利機能への窓口“操作性”が終わっているのはアカン。「JBLブランドが大好き」「ディスプレイの煌びやかさが好き」「FMトランスミッターが欲しい」など明確な理由がない限り、Apple・BOSE・SONYあたりの方が無難。
そこでセールのお話になる。どうやらJBLイヤホンの類は、Amazonなどなどのセール品定番になったっぽい。俺の購入したタイミングで25,000円少々。後日別のセールでも27,000円少々になっていた。これだとアリとまでは言わないけれど、優れた音が欲しい場合ナシではない。
そして型落ち「TOUR PRO 2」は15,000円を切っていた。やす~い。詰まる所新モデルが発売され型落ちになれば、これも2万円を切る可能性が高い。そうなれば操作性に目をつぶれるなら“超アリ”。
詰まる所2026年初頭時点でのオススメはセール時の「TOUR PRO 2」であるという結論で終える。
次回作は操作性を改善して欲しい。
「TOUR PRO 2」ノイズキャンセリングは明らかに劣るが、音質は好みの問題かと。個人的には「3」の方が好きだけれど、「2」の方はパンチがあってJBLらしさがあると思う。