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家電/AV機器

デロンギ マグニフィカS レビュー [ 素晴らしき巨大全自動コーヒーマシン ]

円安&物価高騰がヤバい。
俺の生活の中で何がヤバいってコーヒー代。以前紹介した「ネスレ ドルチェグスト」は、コーヒーマシンが抱える最大の問題点"面倒臭さ"がない素晴らしき製品。…なのだけれど代わりにランニングコストがトップクラスに高い。

最近コーヒー摂取量が増えてるのも合わさって、我が家計を圧迫しまくっている。このままドルチェグストを使い続けると死ぬ。でも粉インスタントより美味いコーヒーが飲みたい。しかし面倒臭がりだからドリップや日々の手入れはしたくない。Yes!ならば豆から挽ける全自動だ全自動しかない!

購入したのは「デロンギ マグニフィカS」

というわけで早速イタリアからやってきた全自動エスプレッソコーヒーマシン「デロンギ マグフィニカS(型式:‎ECAM22112B/W)」の登場だ。全自動コーヒーマシンを調べていたら必ず行き着く、ベストセラーの一つ。

ミル付き全自動エスプレッソマシンの弱点は何と言っても本体価格が高い。このデロンギの全自動マシン"エントリーモデル"であるマグフィニカSですら税込み「¥63,800(2022.7現在)」。あまりの値段に吐きそうになったが、なんとか堪えて購入。コーヒー代が高くて困ってんのに、何でそんな高いもの購入したかというと、ランニングコストが安いからだ。

ランニングコストは安い!

以前俺が愛用していた「ネスレ ドルチェグスト」は1杯100円近かったのに対して、この機器は1杯20~30円ぐらい(使用する豆の値段にもにもよるけれど)になる。お湯で粉を溶かすだけの「ネスカフェ エクセラ スティック」や「ブレンディ スティック」お得パックほぼ同様のコストで抑えられるのだ。

クソ高い本体価格に一度涙を流したら安いインスタントコーヒーと同様の価格で、引き立ての美味いコーヒーが飲めるのだ。全自動で!。本体価格は高いけれど、メンテナンスを怠らず長期的に使っていけば元を取れる商品なのだ。

デロンギ マグフィニカS の外観

デロンギ マグフィニカSはデカい

オシャレ家電で知られるイタリアンデロンギ大先生だが、その筐体はただただデカイとしか言いようがない。俺の選択した色が、膨張色である白だから増してデカく見えるのもヤバい。

そして何が厄介って縦幅もヤバいけれど奥行も長い。5合炊きの炊飯器2段重ねチョイ奥行プラスぐらいのサイズ感があるので、購入前に設置スペースの確認は必須と言っていいだろう。

そして「手動エスプレッソマシンアイコナシリーズ」のような素敵デザインを生み出してきたデロンギでもこの巨大プラスチックをオシャレにとはいかなかった模様。背面まで抜かりなく塗装はしているし、‎DeLonghiロゴを背面に入れたりして超頑張ってはいるんだけれど、ただただデカくて四角い巨大なプラスチックの箱としか言いようがない。

でもあれだ!コーヒーメーカーが持つイメージと圧倒的な存在感を持って何となくオシャレに見えないことはない。ないよな?

カップが置けるトレーは飾り

エスプレッソマシンの天板にはデミタスカップを置くというのが定番なので、カップ置き場になっている。更に言うとデミタスカップを温めるためヒーターになっているのが定番なんだけれど、これにはついていない。カップ温めるほどのヒーターを搭載されては、電気代が気になってしまう人の方が多いだろうから正解だろう。

なおここに濡れたカップを設置すると水垢が目立って微妙な感じになるので、何も置かない方がいいと思う。いいんだよ飾りなのだよ飾り。

イタリアンブランドなのに実用的で素晴らしい作り

水タンクは正面から引き出だし持ち運ぶことが出来るタイプ。容量は1.8L。
この構造は完璧と言っていいだろう。何が素晴らしいって正面から引き出せるから横や後ろにスペースを空ける必要がないし、独立し持ち運べるから水源から遠いところに設置しても問題ないのだ。奥行のある棚や寝室に設置しても問題ないのが嬉しい。

ちなみにメイドインルーマニア

私的にイタリアの工業製品というとダッシュボードが突如ひび割れだし、ドアハンドルがもげて助手席から乗り込む羽目になったり、挙句の果て冷却水が漏れ出したかつての愛車「フィアット500」との楽しく短い思い出が蘇るのだけれど、この商品は堅実な作りとなっている。

豆カス廃棄は正面のトレーを引き出すだけだし、内部のアクセスも扉を設けているから簡単。しかも持ち運びを考慮して底面には手を入れる窪みまで設けている。なんて実用的でメンテナンスを考慮したイタリアらしくない無難な作りなんだ。

白は当然ながら汚れが目立つ

色は白と黒から選べる。
俺は好みの色であるというのと、清掃するという誓いも兼ねての白だが当然ながら跳ねた跡が目立つ。理由がなければ、黒一択だろう。

マグフィニカSについてくる付属品

付属品は計量スプーン、内部洗浄液、クリーニングブラシ、保証書説明書など。

超簡単に豆からコーヒーが作れる

マグフィニカSでエスプレッソを作る

エスプレッソを作る。改めてになるけれどこれはエスプレッソコーヒーメーカーだ。
一応エスプレッソについて超簡単に説明しておこう。一般的に親しまれているのがドリップコーヒーで、いわゆる三角紙のアレや紙パックに入ったインスタントコーヒーのお湯を上から垂らして作る奴だ。対するエスプレッソコーヒーは当商品のようなやたらと大きい機械を用いて粉とお湯に圧力をかけ絞り出したものになる。

エスプレッソ豆の確保に若干の難

それで先ず多くの人が困るのはエスプレッソ豆の確保だ。普通のドリップ用の豆では焙煎が浅いので、専用の深煎りで苦味しかないようなものを確保しておきたいのだ。ところがどっこいスーパー10件ぐらい回ってみたけれど、エスプレッソ用の豆どころか、コーヒー豆そのものが売ってないのな!

スタバやコンビニなどのサードウェーブコーヒーブーム下でコーヒーメーカーオーナーが少なくて需要がないのだろうし、そんな絶滅危惧種の酔狂な野郎どもはスーパーマーケットなぞ大衆店に目もくれず独自のルートを確保しているのだろう。まぁ薄々感づいていたので「amazon」で抜かりなく注文しておいたのさ!というわけでコーヒーショップが近くになかったらネット販売に頼るしかない。

水と豆を入れて、スイッチオンで簡単

ミルに豆をぶち込む。2000円ぐらいで買える安物に多いミキサー式ではなく、豆を均一に挽けるコーン式ミルが採用されているのが嬉しい。

ちなみに取扱説明書には「適量で抽出するため少なめに入れて下さい」との記載があるけれど、無視してトレー限界まで入れている。従っている人いるのだろうか?

商品とは関係ないが、あれだこの豆微妙だ。あからさまにダメな豆は入っていないんだけれど、どういった保管していたのか結露でべっちゃべちゃ。気に入った豆が見つかるまで少しずつ購入することをオススメすると、5kgまとめ買いした愚か者が発言させてもらおう。

わざわざミル付きを購入しておいて使う人はあんまりいないんじゃないかというところであるが、粉も対応していたりする。間違って粉を購入した時やこのミルで満足できない玄人になった時も安心だ。

あとは「電源ボタン」→「自動洗浄(約45秒)」→「抽出ボタン」といった感じ。水と豆入れて、ボタンプッシュするだけでコーヒーを生成出来る。超簡単。

振動と音はどうしても鳴る

ヴィー!!ブーンズドドド!!!

やはり豆砕いて細いノズルから水分絞り出すわけだから騒音と軽い振動が発生する。
同居人が寝ていたら使えんし、マンションアパートだと下に響く可能性があるので防振対策はしておきたいそんな感じ。まぁ洗濯機ほどじゃないから遠慮なく使っていいレベルにあると思うがどうだろう?俺はどんな時間帯でも遠慮なく使っている。今のところ壁ドンはされてないし、刺されてもいない。

味は最高!流石豆から挽いたコーヒー!!

左:一杯抽出30ml
右:二杯抽出60ml

デミタスカップモドキに入れるとこんなもん。少量なのがエスプレッソなのだ。クレマ(泡)が見事だし、クソ豆でもコーヒーショップのごとく深い香りに満ちる。

日本文化の砂糖ミルク入れず飲むのがO・TO・NA☆をドリップコーヒーならともかく濃厚なエスプレッソでやるのは本当に勘違い以外の何でもないんだけれど、先ずはそのまま頂く。雑味や酸味のない強烈な苦みが走る。ただただ猛烈に苦いんだけれど、飲み終えた後ガツンと口の中で広がるコーヒー特有の香りは実に悪くない。これはこれでアリ!朝にグイっと飲み干すのもイイな!と思ってしまうあたり俺も勘違い文化の元生き抜いてきた日本人なんだろう。

底にアホ程砂糖が残るくらい入れるとウマイ!

続いて本場イタリアに倣って砂糖を大量にぶち込む。
趣向品なので美味しく頂ければそれでいいのだが、やはり大人しく本場に従っておくのが正解なんじゃないかと思わせてくれる旨さがある。砂糖によって苦みや香りといった味わいが深くなるのだ。うんまい!苦味づいた砂糖をガリガリ最後に食すのも最高だ。

まぁコーヒー通に言わせると、家電や調理器具じゃなくて最早ボイラーなんじゃね?という気がするようなエスプレッソマシンと比べると濃度が足りないらしい。だがこれでもエスプレッソを謳う缶や濃くドリップしただけのエグみに塗れたコーヒーがエセエスプレッソだと分かるような、濃厚エスプレッソが抽出出来る。しかも全自動で。個人規模だと充分過ぎるのではないだろうか。満足。

マグフィニカSでレギュラーコーヒーを作る

エスプレッソメーカーなので前述のエスプレッソを抽出するのがお仕事なんだけれど、このマグフィニカSはレギュラーコーヒー「カフェジャポーネ」を作れる。そうモデルが人気なのはこの機能が備わっているからなのだ。

「カフェ・ジャポーネ」機能搭載。

日本人好みの深蒸しレギュラーコーヒーエスプレッソのうまみとドリップのすっきりした後味を融合した「カフェ・ジャポーネ」機能。豆をハンドドリップのように蒸らしながら抽出することで芳醇な香りとうまみを凝縮した一杯をつくりあげました。

https://barista.delonghi.co.jp/products/ecam22112b.html

上記が公式紹介。
紹介の通り豆を挽き抽出する事を繰り返しながら作っていくので、時間が少しかかる。「豆をハンドドリップのように蒸らしながら抽出することで…」とは言っているけれどアレだ。ベースモデルが純然たるエスプレッソマシンだから蒸らしどうのこうのじゃなくて、連続で量を抽出出来ないんだわ。と思ったのだが、忘れよう。蒸らしているのだ…。

左:一杯抽出120ml
右:二杯抽出240ml

一般的な350mlマグカップに入れると少々少ないくらいの微妙量ではあるのだが、俺の愛用カップittalaティーマ300mlさんは溢れかえりそう。

レギュラーコーヒー(粉から作ったコーヒー)という大雑把なカテゴリーで説明している故分かりづらいのだが、この「カフェジャポーネ」はコンビニコーヒーなどでお馴染みのペーパーフィルターを通したドリップコーヒーではなくて、エスプレッソを薄めたアメリカーノなんだ。同じコーヒー豆で作られたとはいえ、ドリップコーヒーとアメリカーノは似て非なるもの。別の飲み物と言っていい。

ドリップコーヒーのクセや雑味のないクリア味わいとは違って、カフェジャポーネは濃厚なエスプレッソを薄めたものである故パンチのある濃く苦みの深い味わいとなっている。自称「深蒸しレギュラーコーヒー」と名乗るだけはある。

コンビニコーヒーより美味しいのか?

このカフェジャポーネはコンビニコーヒーより美味しいのか?そんな疑問を持っている人が多いようなので、一応それについて持論を記載しておこう。

繰り返しになるけれどカフェジャポーネはエスプレッソを薄めた「アメリカーノコーヒー」でコンビニコーヒーは「ドリップコーヒー」と種類が違うのだ。だからコンビニコーヒーより美味しいの?というのは"そばとうどん"や"キノコとタケノコ"どっちが美味しいとか、そういう終りなき戦争のお話に近い。

セブンの豆を使用してもそうはならない

でもまぁ8割がたコンビニコーヒーの方を好むだろう。何故なら単純にエスプレッソよりドリップコーヒーの方が一般的に親しまれており慣れているからだ。セブンを初めコンビニコーヒーが売れ出したのは、アメリカーノコーヒーからドリップコーヒーに切り替えてからなのである。Google検索欄に「マグフィニカS まずい」項目が上位に出てくるが、ドリップコーヒーを想像して飲んだ人が驚いたからだと思う。

だがコチラもセブンコーヒーの値段一杯110円相当の豆を使ったらとんでもない高級豆だから負けなぃ…とムキになる事も出来るのだけれど、結局のところ種類が違うので比較するだけ無駄。各々の環境や舌次第なのだ。

ミルクフロッサーでラテが作れる

抽出口左側面に生えている銀色の棒は、牛乳を泡立てラテを作ることが出来るミルクフロッサー。

牛乳の入った容器に棒を突っ込み起動するとミルクフォームが作れる。それをエスプレッソの上に乗せればカフェ顔負けのカフェラテが作れるというわけだ。この機能は完全に手動になるので、時間にゆとりがある時、お客が来た時に使ってみるといいだろう。

ちなみに画像の350mlマグカップでやったら牛乳が飛び散り大惨事になった。スチームを液体に向かって噴出する機械なんだからそりゃそうなるわな…。作る場合には素直に専用の「ミルクシャグ」なる容器を別途購入するといいだろう。

ちなみに俺は基本使わない。使う度に一回一回ノズルを清掃する必要があるんだよこれ。牛乳だから横着して数回に一度とはいけないし…面倒臭い。

日常メンテナンスは超簡単

日常のメンテナンスは、以下の四つのみ。

  • 豆の補充
  • 水の補充
  • 豆カスの廃棄
  • トレーの清掃

飲むスパンにもよるが一日3~4杯くらいだと、水は毎日、豆補充は一週間、トレー清掃と豆カス処分は2~3日ぐらい。それさえやればあとはボタン2回プッシュするだけ。

「何故ドリップコーヒーメーカーじゃなくてエスプレッソメーカーを選ぶんだい?」という多くの人が思う疑問はココに帰結する。ドリップコーヒーメーカーは一回一回フィルターのセットや処分が必要だから面倒臭いのに対して、コレはとにかく滅茶苦茶楽なんだ。

定期メンテナンスをする必要がある

日常やることは3つだけで、大変素晴らしいのだけれど残念ながらそれだけではなく定期的なメンテナンスが必要だ。

  • 水管洗浄(カルキ抜き)
  • 内部に入り込んだ粉の清掃

上記を公式推奨3か月のスパンでやる必要がある。加えて日々のメンテだけではトレイやカバーが汚くなっていくので、それも合わせてやらないと不味い。ここ3年間「ネスレ ドルチェグスト」に逃げていたのは本体価格もそうだが、これが面倒だからなんだ。専用のカルキ抜き剤を入れ内部の粉を取り除くだけで30分も使わないのだけど、筐体大きいのもあってな~んか面倒なんだよね。

だがメンテナンスは必要だ。3年間ほぼノーメンテで運用してデロンギマグフィニカ旧モデルを一台壊した経験がある俺が断言しよう。そう実は以前もほぼ同様の機種を持っていて壊した経験がある。コーヒー粉は細かいから色んなところに入り込む。駆動系に詰まるかもしれないし、意図していないところに入り込み電装系に悪さをするかもしれない。定期的にメンテナンスをする必要があるのだ(自戒)。

まとめ [ 初期投資額が最大のネック ]

久しぶりの大型家電で大興奮し要らないこと含め長々綴ったが、押さえておきたいポイントは以下。

  • デロンギ マグフィニカS の良いところ
    • 豆から挽くので美味しい
    • ボタンプッシュだけで簡単作成
    • 日常メンテナンスはすごく楽
    • ランニングコストを抑えやすい
  • デロンギ マグフィニカS の悪いところ
    • 本体料金が高い
    • 本体が大きく場所を取る
    • 定期メンテンス(清掃)が面倒
    • ドリップコーヒーではない(これは注意点)

超最大のネックはやはり初期投資額の高さ。一般的にはお安いと言えるお値段ではないはずだ。だがそれを乗り越えれば、ほぼ全自動で豆からコーヒーを作ってれる「デロンギ マグフィニカS」は重度のコーヒー中毒者であればあるほど、お得で満足のいく商品だろう。

これでエントリーモデルってんだから恐ろしい。

合わせて決めたいイタリアンブランド「illy(イリー)」デミタスカップ。お高ぃ…。

豆保管に必須なコーヒーキャニスター。これも値段はピンキリ。

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