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SONY WF-1000XM5のイヤーピースを社外品に変える [ OSTRY OS100 -本体にフィルターが付いていないクソ構造に抗う- ]

SONY WF-1000XM5のイヤーピースを社外品に変えたというお話。

このイヤホンのイヤーピースを変えようと思った方々が、ぶち当たる大問題に抗ってみたのでお悩みの方の参考になれば幸いだ。

交換に使用したのは「OSTRY 高域刺さり抑制調音用イヤーピース」である。またこのお安い中華イヤーピースの世話になるとは思わなかったぜ。

SONY WF-1000XM5 のイヤーピースを変えたい

標準のイヤーピースはウレタンフォーム製

2023年9月発売SONYのハイエンドワイヤレスイヤホン「WF-1000XM5」を買いました。今回ピックアップするのは、そのイヤーピースである。耳の形に合わせて取り換えるゴムのアレだ。

SONYのWF-1000XMシリーズは歴代一般的に使用されているゴム素材ではなくゴム質状のスポンジ 「ポリウレタンフォーム」素材のアイソレーションイヤーピースが使用されている。

ポリウレタンイヤーピースは癖が強い

ポリウレタンフォームは、ゴム質スポンジのようなものだから耳へ密着し遮音性・安定性を高めることが出来るのがメリット。ノイズキャンセリングと組み合わせると静音性抜群というわけだ。じゃあ何故他のメーカーが採用していないかというのがミソ。デメリットがある。

まず素材が膨らむ仕組みなので圧迫感が強い。WF-1000XM5付属品は改善しようと努力しているが、それでもゴム製よりは圧迫感がある。押してくるような感触があるため長時間使用していると不快に感じる人も少なくはないはずだ。

加えて水分が染み込みやすく劣化も早い。汗は勿論、耳垢やらなんやらも染み込むし、公式には水洗いやアルコールによる拭き取りはNGでメンテナンスもし難い。

機会があれば家電量販店の前作シルバーカラーのイヤーピースを見てみて欲しい。オェって感じの見た目になっているはず。

一般的なゴム製に変えると決めた

SONYが俺たちのイヤホンにはポリウレタンフォームを使用したアイソレーションタイプがベスト!と言うならそれはそれで良いと思う。実際遮音性は高い。

ただ俺は圧迫感が好きじゃないし、汗をかく運動にも使用するため一般的なゴムカップのイヤーピースに変える。

フィルターが本体についていないクソ仕様

通常のイヤホンなら社外イヤーピースに変えてハイ終わりなのだが、「WF-1000XM5」はここで大問題にぶち当たる訳だ。

普通イヤホンは耳垢などの汚れが本体ノズルに侵入しないようメッシュフィルターが付いているのだけれど「WF-1000XM5」はイヤーピース側に付いていて、本体ノズルには付いていない。つまり純正イヤーピース以外を使用すると、ガードがない状態となる。

これが大問題。現状メッシュフィルターの付いたイヤーピースなんて殆どないんだ。

2023.9月時点フィルター付きイヤーピースは少ない

上記リンクの「AZLA(アズラ)SednaEarfit MAX」 みたいなのもあるけれど、これじゃあ目が粗くてチョイと不安。

「Crystalline Audio クリスタルチップス」はソニー同様ウレタンイヤーピースである。あまり意味がない。

純正イヤーピース売って稼ぎたいんでしょう?

なぜこんなことをするのかというと『純正イヤーピースで収益を上げたいから』それ以外考えられない。小型化して苦しいのは確かだけれど、見た感じフィルターぐらいは付けれたはずだ。

なお純正イヤーピース「ノイズアイソレーションイヤーピース EP-NI1010」は、1個定価1,980円 実売1,100円ぐらいになる。イヤーピースで商売している中小企業なら兎も角大手が純正としてリリースする値段としてはどうなん?という微妙プライスである。

社外イヤーピースへの交換は、純正イヤーピースのフィット感が今一つな時は勿論、交換して音を変化させるというのもイヤホンの楽しみ方の一つ。それを潰しにかかってきたと言っていいだろう。クセの強いポリウレタンフォームイヤーピースを採用しているのにも関わらず姑息な事するなと。ぶっちゃけクソだと思う。

…というわけで思ったことを軽く発散してみたのだけれど、実際のところそこまで鼻息荒くしているわけではない。購入前にフィルターがノズルに付いていないのは気が付いていたし、対策も事前に閃いていたからだ。そうじゃなければ「WF-1000XM5」を購入していない。

フィルター付きイヤーピース「OSTRY OS」

やっと本題。
登場するのは“以前このブログで取り扱った”中国の小規模オーディオメーカー「OSTRY(オストライ)」の「高域刺さり抑制調音用イヤーピース」になる。

ノズル内に“フィルター”を搭載して、高音を抑える機能をもつイヤーピースだ。そうフィルターが付いているのだ。フィルターは金属メッシュで目が細かくパーフェクト。

「OS100」「OS200」「OS300」と3種類あり数字が多い型がより高音を遮断する商品で、前回は中間の「OS200」を購入したのだけれど、今回は高音を遮断することが目的ではないため「OS100」チョイスした。

細かい金属メッシュでガードバッチリ!

装着!
クリアラバーが爽やかな印象でいい感じだ!

ノズルも奥までバッチリで抜け落ちの心配もない。フィルターも確実に機能するだろう。

終わり。

OSTRY OSシリーズのフィルターを移植する

…というのも味気ないのでチョット加工してみよう。

家の中に転がっていた「ソニーハイブリッドイヤーピース(定価605円2セット)」に「OS100」のメッシュフィルター部分だけ移植する。

押し出すとメッシュフィルター部分だけ取れる

フィルター部分を潰さないように指でグイっと押し出し内部のフィルターを取り外す。すると金属メッシュの付いたプラスチック台座が取り出せる。

前回オストライのイヤーピースを取扱かった際には気が付かなかったのだが、ここが最も素晴らしいところである。フィルター単体に出来るのだ。つまり他のイヤーピースに移植出来るのだ。

フィルター分ノズルが短くなる

フィルター部分をソニーハイブリッドイヤーピースにグイグイと押し込む。繰り返しになるがフィルター部分を潰さないように。

そして装着!とはならないんだわ。このソニーハイブリッドイヤーピースはフィルターのない状態でジャストフィットする作りだからノズル内部にフィルターを突っ込むと微妙に長さが足りないのだ。

「WF-1000XM5」ノズルの長さが約4.5mmでイヤーピースの引っ掛かり部分までは3mm。最低でも引っ掛かり部分まで届かせる必要がある。

フィルター台座を削る

なのでちょっと加工が必要だ。
フィルター部分を再び取り出し、台座の引っ掛かり部分に余裕があるのでヤスリで軽く磨いて少し短くした。

削って出た摩耗粉は水洗いしてしっかり取り除くように。ノズル内部に粉が入り込んでは本末転倒だ。

加工成功!ギリギリセーフ

そして改めて装着。
若干尺が足りていないが、引っ掛かり部分まで届いているため、抜け落ちることはなくなった。

フィルターもバッチリだ。
しかし「WF-1000XM5」シルバーカラーにホワイトカラーのイヤーピース合わねぇな。新品とはいえ家の中で10年近く未使用保管だったためか加水分解して若干ネチョってるし、そのうち別のものを買う。

なおソニーハイブリッドイヤーピースはフィルターのない状態でジャストサイズになるよう作られているため、今回の用途にはオススメしない。新たに購入するのであれば、ノズルに多くマージンを取っている社外汎用品がオススメだ。

ゴム製に変更したことによる音質と遮音性の変化

音質は若干変化するが悪くはない

音質の変化については、どんなイヤーピースを取り付けた時もそうだが少なからずあり多少違う響きとなる。

特に顕著になるのはフィルターがやや前に出たことによる音の位置変化。若干音の鳴る箇所が遠く感じる。またメッシュの目の細かさと素材の違いからだろうか?俺の耳と言葉では表現出来ない程度に、若干音が違う。

聴き比べをした直後だと正直なところ「純正アイソレーション」の音がいいなとは思う。でも付け替えて10分もしたら気にならなくなった。ええんじゃない?

遮音性はガッツリ低下

問題は遮音性。ラバー素材のイヤーピースに変更すると「WF-1000XM5」本来の静穏性とノイズキャンセリングの効果は死ぬ。特に響くような低音がダメだ。ウレタンフォームイヤーピースコミコミで調整しているのだろう。

音楽を聴いている状態だと電車の中に居る感がほぼないくらい効果のあったキャンセルが、走行音と電子案内が微かに聞こえるぐらいまで低下してしまった。

それでも多くの他社製品より優れたノイズキャンセリングだとは思う。だが「Apple AirPods Pro(第2世代)」や「Bose QuietComfort Earbuds II」のようなノイズキャンセリングが強力とされるイヤホンより完全に下だ。

純正に不満がなければ変更しないのがオススメ

音質ほぼトントン・遮音性ガッツリ低下なので基本的には劣化してしまったといっていい。標準アイソレーションイヤーピースに不満がなければ変えないことを推奨する。

ただ俺はアイソレーションイヤーピースが嫌だったので、後悔は一切していない。ギュウギュウに密着する感触も嫌いだが、それ以上に汗が染みるのが俺の使用用途的にアカン。どう考えても汚ねぇ。

純正イヤーピースに不満なら試す価値あり!

以上。「WF-1000XM5」のクソ構造に抗いラバーイヤーピースを取り付けたという話でした。

「WF-1000XM」は日本国内で売上良好なシリーズであるため、そのうち対策した社外品が出てくる可能性もあるけれど、現状この方法がベストなんじゃないだろうか?我ながら名案だったと思う。

この方法であればフィルターの付いていないお気に入りイヤーピースを流用出来る可能性もあるので、お悩みの方は是非チャレンジしてみて欲しい。オストライOSイヤーピースは3セット付属で1,000円以下のリーズナブルな商品だだから試す価値はあるだろう。

「OS100」がオススメだ。

本来の使用用途「高音刺さり」についても以前レビューしているので、興味があればどうぞ。

ノズルのクソ構造を除けば、悪くはない印象だ。

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