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SONY WF-1000XM5 レビュー [ オールラウンダー -全項目80点な優等生- ]

Apple airPodsを皮切りに激化したワイヤレスイヤホン大戦争。iPod付属の微妙なイヤホンで満足していた層は、どこに消えたんだか全く。今や数万円する商品着けている人ばかりだぜ!

スピーカー専門面していた老舗、オーディオ関係ないところやら聞いたこともないメーカーまで参戦した混沌のドル箱市場に落ち着きが見えてきたので、そろそろ俺もハイエンドを購入してみようと思ったわけです。

売上最強は依然として「Apple AirPods(Pro)」なんだけれど、Windows&androidユーザーだからね。日本国内では、それに次ぐ勢力である「SONY WF-1000XM」シリーズ最新作「WF-1000XM5」をチョイスしてみた。

WF-1000XM5 2023年ソニーの最頂点TWS

SONY WF-1000XM5 概要

製品名:WF1000XM5
カラー:ブラック・プラチナシルバー
形式:密封ダイナミック
ドライバーユニット:8.4 mm
Bluetooth標準規格:Ver.5.3
機能:ノイズキャンセリング・外音取り込み
防水:IPX4
対応コーデック:SBC, AAC, LDAC, LC3
定価:41,800 円(税込)

上記が今回紹介する「WF-1000XM5」のザックリとした概要。
主要な機能を全部盛りしたお値段4万2000円のソニー最頂点ハイエンドフルワイヤレスイヤホンになる。2023年7月25日製品発表で、日本では9月1日発売。このスピード感のなさが正にソニー。

ちなみに覚えにくい「WF-1000X M5」という名称の読みは「ダブリュエフ サウザントエックス マークファイブ」である。フルワイヤレスを意味する「WF」、シリーズ名を示す「1000X」、世代数を示す「M5」という命名規則を組み合わせたものとのこと。「1000X」と呼ぶと前モデルなどなど沢山のモデルと被り、「XM5」「M5」と呼ぶと同社ヘッドホンと被る。誰も「M」をマークと呼ぶなんて知らない。

なのでコイツを人に伝える時には「ソニーのワイヤレスイヤホン(の一番いいやつ)」としか言いようがない。商標とか色々面倒なんだろうけれど、なんか愛称が欲しい。

WF-1000X M5 外観

パッケージは紙素材でオシャレ(ただし脆い)

まずパッケージから紹介。
商品パッケージはサスティナブルなんたらを意識したであろう紙素材が中心のミニマルスタイル。豪華絢爛という訳ではないが、作りが凝っているので嫌いではない。

ただ4万円オーバーの商品としては、どうよと思わなくもない。

紙素材で脆く破いて開封する部分もあるので、箱を保管しておきたい人にとっては宜しくないか?撮影のために何度か蓋の開閉をしていたらフチがもうボソボソしてきた。多少丁寧な開封を心掛ける必要があるだろう。

WF-1000X M5 内容物

WF-1000X M5 内容物

WF-1000X M5本体
ワイヤレス充電ケース
イヤーチップ×4サイズ
USB-C-Aケーブル(約10cm)
保証書兼取り扱い説明書

特殊なものが入っておらず一般的なワイヤレスイヤホンの内容物と言っていい。USBはC-Cだと個人的には嬉しかったが、一般的にはまだAタイプ使用者が多いのだろうか?

見た目は悪くないが、値段なりの高級感なし

さてイヤホン本体を見ていこう。
ブラックとプラチナシルバーカラーがあり俺の購入したのはプラチナシルバー。ギンギラギンというよりも薄グレー的な感じで、どこがプラチナでシルバー?という印象。

本体は丸みを帯びて、Apple airPodsのようにステム(耳下に伸びる棒上の部分)がなく、本体ほぼすべてが耳の中に納まるスッキリとしたデザインだ。

素材は樹脂で光沢塗装とマット塗装を組み合わせており、ブロンズカラーの集音マイクがアクセントになっている。

ソニーロゴがは側面にあり耳に取り付けると以外と目立つ。
左下に妙な突起があるが、左右を指の感触だけで分かるようにという配慮で、L側だけに付いている。

内側は光沢素材。左右を見分けるためのL・Rの表記付き。

イヤーチップは一般的なゴムカップタイプじゃなくて、ポリウレタン製のアイソレーションタイプ。密度の高いゴム質のスポンジあるいは耳栓のような素材感だ。

イヤーチップのサイズは「SS」「S」「M」「L」の4種類が付属している。収縮する素材だから懐は広い。ダメな人は少ないだろう。

なお防水は「IPX4」と無難。雨・汗OK、水没NG。

ぶっちゃけ見た目に高級感はない。5,000円前後で買える商品ほど安っぽくもないし、写真で見るより実物の印象はいいのだけれど、「白くて丸いイヤホンだね」という感想に留まるというのが正直なところ。まぁオーディオ製品なんてそんなもん。

ケースは小さく持ちやすい

続いて充電ケース
形は丸みがあり樹脂をマット塗装したものだ。傷付きやすいので、気になるならケースを守る社外ケースが必須。俺は付けない。

蓋はパチンと子気味良い音を立てて閉まる。蓋の開閉感は軽め。

USB-Cケーブルでの給電と無接点充電規格qi に対応している。左の丸ボタンはブルートゥース接続用。

ケースサイズはバッテリー容量とのトレードオフであるためメーカー趣向がハッキリ出る部分ではあるが、これは丁度手の中に収まるぐらい。

俺はこのぐらいが好み。片手で開閉出来るのが嬉しいところだ。

イヤホン本体が大きく出っ張る形なのだが、凹凸などの引っ掛かる部分がなく、側面光沢塗装で指が滑り摘まみにくいのは減点。俺以外からの評判も悪め。

ケース外側に押し出し掬い上げるように取るのがコツ。

高性能全部盛りとしては驚異の軽さ

本体重量は片耳「5.9g」(画像のはかりは四捨五入の安いヤツ)
高機能ユニットを積んでいる割に小さく、軽いのが武器。耳への負荷、落下時の衝撃軽減とイヤホンは軽いに越したことはない。ノイズキャンセリングなど付加価値を搭載していないイヤホンとしては珍しくない重量だが、全部モリモリ高機能型としては素晴らしい。

着け心地も文句はなく、ランニングをしていても落ちることはないし、バッテリーが尽きるまで耳に詰め込んでいても俺は気にならない。ただデッパリがソコソコあるので寝転がっての使用は厳しい。

ケース側の重量も軽く仕上がっており「38g」。イヤホン本体コミコミ「50g」。カバンに入れたら重量を感じず無。ポケットに入れても不快にならない。

操作は静電式タッチ

イヤホンは静電式のタッチ操作に対応しており指で触れると操作が出来る。本体が小さく丸いためか、AppleやBoseなどに付いているスワイプアクション(指でなぞる動き)に対応していないのはチョイと残念なところだ。

操作方法は画像の通りで、項目が多くてややこしく感じるが、使っていれば存外体が覚えるし、必要なものは大体網羅されていると感じる。ただ本体が丸く小さいので取り外しやポジション調整時は注意しないと誤爆しまくる。それは筐体サイズとのトレードオフだからやむなし。

あとタッチ操作加えて、電話の着信など特定の場面のみ首を縦に振ったり、横に振ったりして操作する「ヘッドジェスチャー」が利用出来る。…のだがAndroidOSでの電話着信非対応だったりと俺の環境では現状役立たず。

接続コーデックLDACに対応

対応Bluetoothコーデック

SBC
AAC
LDAC
LE audio

対応Bluetooth接続コーデックについては上記の通り。

現状の最適解の一つ「LDAC」もバッチリで、「AAC」も大丈夫だ。有名なクアルコム「AptX」系の規格に対応していないが、そちらは「LDAC」があるから不要ということだろう。

ゲームに向いている次世代低遅延接続規格「LE audio」に対応しているけれど、対応端末は現状SONYのスマホ「Xperia 1 IV」と「Xperia 5 IV」のみで基本使用出来ない。

俺的にはコーデックはいい音を出す手段の一つでしかなく、どう鳴らすかが重要だと思っている。対応するだけなら謎の新興メーカーでも出来るし、音がクソだったら無意味。AACだろうが何だろうが、エエ音出せばOK!ということで音を聞いてみよう!

WF-1000X M5 で聞いてみた感想

ワイヤレスだノイズキャンセルだなんのかんの言ったって、イヤホンだからな!どう音を鳴らすかが重要だ。

なお「WF-1000X M5」に搭載されているドライバーユニットはイヤホンで最も一般的なダイナミックドライバーで、8.4mmサイズ。前作6mmだったから同社比だと大型化。

接続する端末についてはAndroidスマホ、iphone SE2、WindowsPC、SONY Walkman A20で、「MP3 320k」「FRAC」形式の楽曲、「Amazon prime music」ランダム再生に「YouTube」で適当にPVやらなんやら視聴した上で評価してみた。一部途轍もなく古臭いアイテムが混ざっているのは気にしないで頂きたい。

ドンシャリマイルド!楽しい音!!

ザックリとした傾向としては「高音低音ちょい強」「中音普通」「音場狭め」。

所謂オーディオ業界でよく言われる「ドンシャリ」のマイルドなやつ。かなりマイルドだからフラットに感じる人も多いんじゃないかと思う。

程よく高音がパリっと前面に来て伸びやか、低音もドコドコと響いて楽しい音だ。日本市場を大切にしているのかポップスの鳴りがいい。ボーカルやリードギターのようなメインどころがガンガン前に出てくれて、特に女性ボーカルの音域が上手く「サ」行がノイジーにならない程度に収められているのがイイ感じだ。癖が強くなくて、長時間聞いていても不快になりにくい音作りと感じた。

また音場いわゆる奥行きや空間を感じない音作りに振っているのも良い。音場狭いと書くとデメリットっぽいけれど、イヤホンは小さい物体だから表現に限界があるのだ。変に空間を作ろうとしてフワフワとしてしまうより、諦めて塊にしてアタック感を出していくのは一つの正解だと俺は思う。

万人向けでエエんじゃないでしょうか?嫌いな人が少ない音だろう。

ただ難癖付けておくと若干低音のドスというかパンチというかそういった迫力が欠けている感が否めないのと、中音域が出てないわけではないものの団子(音がくっついている)になっている感はある。まぁドライバーサイズとバッテリーから放たれる力を考えるとこれが限界なんじゃないだろうか?十分頑張ってる。

遅延と切断について

遅延については、Amazonプライム・YouTubeでの動画視聴をしたが、どのコーデックを使用しても違和感がなかった。ただゲームをすると若干ズレている感がある。打撃やら銃撃やらのSEがコンマ数秒遅れているのは、多くの人が感じ取れるだろう。無線だからな。ある程度はやむなし。

切断についてはSBC・AACコーデックは問題なく一切の跡切れが発生しなかった。LDACは30分に一回ぐらい一瞬途切れる。混線必須家電量販店や通勤ラッシュの駅だとAACに切り替えした方が気持ち楽なくらい途切れる。機種そのものというよりLDAC形式の弱点なので、これも程度はやむなし。

NC・外音取り込み・通話どれも高水準

さて通常のイヤホンであれば「いい音なるね」で終わりだが、TWSイヤホンは寧ろここからが本懐。

「ノイズキャンセリング」「外音取り込み」「通話」について行ってみよう。

ノイズキャンセリングは半端ない

ノイズキャンセリングは半端ねぇな。ウォークマンDSC-KW1付属「MDR-NC020」のヘボさに落胆し涙目になった学生時代想像していたモノは今ここに成った!音楽と並行すれば、外の音からほぼ完全に切り離される。音量が小さい状態でも電車のガタゴトとした低音が若干響くくらいで、放送はまるで分からない。

そしてこの「WF-1000X M5」で特筆すべきは強力なノイズキャンセリングだと大きくなりがちなホワイトノイズいわゆる「サーッ」という集音マイク稼働音が小さいことだ。ノイズキャンセリング使用時特有の閉塞感や音楽再生時の悪影響が少ないのが嬉しい。

まぁ理想を全く聞こえない無音とすると、まだまだ響くような高低音は明らかに近くでなっているなというのが分かる。でもヘボい耳栓よりよっぽど強力。

またマイクを使用しているという都合上風に弱いのがノイズキャンセリングなんだけれど、このWF-1000XM5には風切り音を低減する機能が付いている。ニュースの台風中継とかでマイクに風が入るとボボボってなるじゃない?アレを抑えてくれる。パーフェクトじゃないが、半分ぐらいにノイジーな感じが消える。優秀。

スゲェな最近のノイズキャンセリングという感想しかない。

外音取り込み機能も良好

周りの音を聞こえるようにする機能「外音取り込み(アンビエントモード)」もモチロン搭載。

外音取り込みと書くと外の音をそのまま取り込んでいるかのようだが、正しくはイヤホン外側のマイクで周囲の音を拾い、それを再現しスピーカーから再生する機能。集音マイクの能力と位置や音量などの再現性が問われるテクニカルものなのだ。だから大したことないヤツはホントにヘボい。

その点コチラは流石SONYのハイエンドという仕上がり。ただ収音しているものをゴチャゴチャ流してるのではなくて、距離・位置・音量が自然になるようキッチリ調整している。まるでイヤホンをつけていないかのよう。…とまでは行かないが、とても自然。

また別にこの機種独自というわけでもないんだけれど、左に指を当て続けている間だけ外音取り込み状態になる「クイックアテンションモード」は逸材だ。駅構内案内が聞きたい時、レジでのやり取りで最高。

通話は完璧 スマホ持つより楽

スマホでの通話、ZOOM・Teamsなど動画での音声も良好。

聞く側に回ってみたけれど、顔周辺の音声を取り込むようにしているのか、話し声以外の小さな雑音を拾わないようにしているのか分からないが、ノイズがあまり乗らず非常に優秀。スマホ搭載のマイクよりクリアな音声でよっぽどいい。

当然話す側としても楽。スマホを持つことなく、マイクの位置を意識せず独り言を話すように使って大丈夫だ。

マルチポイント(複数接続)対応

複数機器の接続・切り替え出来る「マルチポイント」にも対応。複数の端末で利用予定の人にとっては必須な機能と言っていいだろう。

外出先ではスマホ接続で、自宅ではパソコンの接続にするというアクションもラクラクだ。ただ接続切り替えがチョイ遅いのは減点。

小型高機能なのにバッテリーライフは良好

100パーセントから0になるまでバッテリー消耗を3回テストした平均結果が以下。

  • ノイズキャンセリングON:6時間26分
  • 外音取り込みON:6時間37分
  • NC・外音取り込みOFF:10時間5分

ユニットが小さいだけあって、競合と比べ滅茶苦茶優秀というほどではないけれど、一般的な音楽・動画視聴、通話・会議、電車・飛行機移動時に不足するようなものではない。お出かけ中常に付けているというスタイルでもない限り十分過ぎると思うのだがどうだろう?

またケース側が100パーセント充電されていれば、2回満タンと3回目30%ぐらいまでもっていける。1泊2日旅行程度であれば、充電器は不要だ。

まぁ公式が『 最大8時間 (NCオン) / 最大12時間 (NCオフ) 』と記載しているのは、相当省エネモードだなとは思う。コーデックやら気にせず使ったら普通にムリ。

Sony Headphones Connect でカスタム可能

スマホアプリ「Sony Headphones Connect」で様々な設定が可能だ。

音楽再生機器お馴染みのやたらと弄れるイコライザー。最近流行りのイコライザー設定補助。ノイズキャンセリング・外音取り込み、接続機器や接続コーデックの切り替え。対して弄れないけれどタッチ操作の設定。イヤホンとケースのバッテリー情報に節電設定。イヤーピースサイズの適正診断。などなど。

他社と差別化するため誰が使うか分からん謎機能を盛るところも増えてきたが、コチラは可も不可もなく実用十分な丁度いい感じ。

WF-1000X M5 の良くないところ

さてネガティブなコメントをしていこう。

NC・外音取込み使用時走るとノイズが鳴る

ノイズキャンセリング・外音取込み使用時に走ったり激しい動きをすると、「ボッ」という小さなノイズが鳴る。多分マイクに風が当たって発生しているのだろう。

これについては販売と同時に「公式サイトヘルプ」で「そういうもんだから気にすんな、気になるならノイズキャンセリングと外音取込みを切れ」と有難い対処法が掲載された。気が付いていて諦めた問題の模様。

ノイズキャンセリングはそうでもないけれど、外音取込みだと結構気になる。結局のところ公式推奨通り切っておくのが一番っぽい。

癖の強いアイソレーションイヤーピース採用

デメリットではないのだけれど、この「WF-1000XM」シリーズは他社であまり見られないチョットした小細工をしているのは、指摘しなければならない。

外観で先行して触れた「アイソレーションイヤーピース」だ。コチラはポリウレタン製で、スポンジのようなものだから耳へ密着し遮音性・安定性を高めることが出来るのがメリット。一方でデメリットもありスポンジのようなものだから膨らんで圧迫感があるというのと、水分を吸い取りやすく劣化も早い。

他のメーカーが採用を見送る程度には、癖があり好みが分かれるところなので、購入前の方は店頭で試すことを推奨する。ちなみに俺はあまり好きじゃない。

ゴミ侵入防止グリルが本体についていない

イヤホンは耳垢などの汚れが本体ノズルに侵入しないようにメッシュのガードが付いているのだけれど、この「WF-1000XM5」はイヤーピースに付いていて本体ノズルには付いていない。つまり純正イヤーピース以外を使用すると、ガードがない状態となる。

社外イヤーピースへの交換は、純正イヤーピースのフィット感が今一つな時は勿論、交換して音を変化させるというのもイヤホンの楽しみ方の一つ。それを潰しにかかってきたと言っていいだろう。

クセの強いアイソレーションイヤーピースを採用しているのにも関わらず姑息な事するなと。交換用イヤーピースの値段も高くなっているし、ぶっちゃけクソだと思う。

俺はラバー製イヤーピースに変えた

俺はゴム製のイヤーピースに変えてしまった。最初からそのつもりだった。運動にも使うから汗染みて汚いからね。(当レビュー記事の評価を一通り終えるまで純正イヤーピースを使用したのでご安心を)

フィルターの対策を含め別途記事にしているので、気になる方は参考にどうぞ。なおこの件について当記事5割増し批判している。

他社製品比驚くような進化はない

家電量販店で比較視聴しただけの分際で言うのもアレだが、2020年度以降販売された競合他社製品比驚くような進化はない。

ノイズキャンセリングは「Apple AirPods Pro(第2世代)」や「Bose QuietComfort Earbuds II」とドッコイぐらいで、それぞれ得手不得手がある。謳い文句「世界最高*2ノイズキャンセリング」は所詮“(*2)ソニー調べ”でしかない。

これは高音域に強くホワイトノイズは小さいけれど、低音のカットはやや弱い感じだ。外音取り込みは………やや劣る。

音作り的な趣向は置いて、単純な音の質、分離性、低高音の伸びだと、ノイズキャンセリングなどの付加価値を多少切り捨てた「ゼンハイザー MOMENTUM True Wireless 3」「バング&オルフセン Beoplay EX」「TE-Z1PNK(通称ピヤホン6)」の方がいい感じ。

軽量さは同社ミッドレンジイヤホン「Linkbugs S」やノイズキャンセリング非搭載製品の方が当然上。

TWSイヤホンはユニット内に「サウンドドライバー」「ノイズキャンセリングなどに使うマイク」「バッテリー」「受送信や制御に使う基盤」を搭載しなければならない。だからそれを詰め込む筐体は大きいほど性能的には有利だし、何かを諦めてしまえばその分他に力を入れることも可能なのだ。

この「WF-1000XM5」は、すべてを取った結果、これまでのTWSイヤホン「80点」寄せ集めみたいな性能となっている。一番がない。これはこれで凄いことだと思う。どっかで負けるけれど、それ以外は勝利出来るということでもある。

だが当時市場の最前線を駆け抜けた前作「WF-1000XM4」の後継機として、2023年度の新たな水準を築くフラグシップを期待していた層は落胆するだろう。

何というか「WF-1000XM4」を少しパワーアップさせて、小型化した感じ。ソニーってプレイステーション小型化するじゃない?いわゆるアレに近い。

WF-1000XM5 は全項目80点な優等生

以上「WF-1000XM5」のレビューでした。
オールラウンダー系だね。小さく軽く快適なつけ心地。音質も悪くないし、強力なノイズキャンセリングと外音取り込み機能をもつ良いイヤホンだ。尖ったところはないが、すべて高水準だから悪いものではない。(ノズルメッシュを除く)

ただ一番初めに書かせてもらった通り市場に落ち着きが見えてきている。なぜ落ち着いたかというと、進化が緩やかになっているというのが一つ。総合力こそ高いものの、前モデル「WF-1000XM4」やチョイ前に販売された他社商品と比較し猛烈にアドバンテージがあるという訳ではない。

故にお急ぎじゃなければ、Apple・Bose・ハーマンカードングループなど競合他社の打つ次の一手を確認してからでもいいんじゃないだろうか?2023.9月現在値段お高いし少し待ってみてもいいんじゃないだろうか?という意見で締める。成熟してきた市場なんてそんなもんさ!

黒は指紋が超目立つ。ただモノが小さく耳に突っ込んでほぼ見えないので、気にしなくてもいいと俺は思う。

ケースのケース。将来的に売却を考えていたりするなら必須。

フィルター付きイヤーピース。純正イヤーピースが嫌いな人は試してみて欲しい。

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