またカナダのアウトドアメーカーアークテリクスの紹介です。まとめて幾つか買ったからな!
ランニングとアウトドアで欠かさず使っていた相棒パタゴニアフーディニジャケットが擦り切れ穴が開いてしまったので、現在マイブームのアークテリクスで類似の商品を新調だ!今回はシャカシャカ素材薄手ジャケット「スコーミッシュ フーディ(2023シーズンモデル)」を紹介する。
アークテリクス スコーミッシュフーディ について
クライマー、ハイカー、スキーヤーの故郷であるブリティッシュ コロンビア州 スコーミッシュは山と海辺が出会うユニークな場所。この地名に因んだパッカブルな防風フ―ディ。穏やかながら変わりやすい天候でのアクティビティには必需品であると、定評があります。Tyono™30ナイロンで作られた最先端の高耐風性素材を使用したスコーミッシュ フーディーは、軽量のわりに驚くほどの強度を提供します。超軽量ミニマリスト構造、調節可能なストームフード™、No Slip Zip™、デュアルヘム アジャスターが特徴で、ポーチ型に。
https://arcteryx.jp/
上記が「アークテリクス スコーミッシュ フーディ」の公式紹介になる。アークテリクスのド定番で、公式ストア店員さんは必ず持っていると噂の商品。
…なので聞いてみたところ接客をしてくれた女性店員は「接客用にみんな持ってますね!」と笑顔で元気よく答えてくれた。噂は本当っぽい。でも「接客用」という言葉が気になったので、探ってみたところ「プライベートでは持ってなくて、でもフリースとかバッグは沢山持っていますよ!」とも答えてくれた。正直で何より。
そんなスコーミッシュのカテゴリーとしては薄手ウインドシェルジャケット。昨今あまり聞かなくなってきた気がするけれど、所謂ウインドブレーカーってやつですな。シャカシャカ素材で薄い運動とかに使えるアレだ。定価24,300円(税込)でございます。流石アークテリクス相変わらず高~い。
スコーミッシュ フーディ 外観
まず外観見ていこう。
見た目とか以上にお色が気になるでしょうから最初に紹介しておくと「Lampyre」こと黄色です。2023.11月現在「黒」「紺」「水色」「橙」「黃」「深緑」と種類豊富で、お気に入りの「紺(ブラックサファイア)」も店頭にあったから悩んだけれど、ランニング・アウトドアメインに使うため一番派手なヤツ行きました。
アークテリクスらしく目立ったアイコンのないシンプルデザイン。変に主張がないからコーディネートしやすいのが嬉しい。
始祖鳥がデザイン元のロゴは反射素材かつ胸元で目立つ仕様。
背面はアークテリクスらしく相変わらず何を語ればいいのやら。フード以外何もないぜ!とっても無地。
しゃがんだ時に背中が出ないよう背丈が長いいわゆる「ドロップテイル」型である。
内側については、別途裏地がついておらず表地そのままと言った感じだ。
大型本格アウトドアフード搭載
フードは正式名称「StowHood™(ストームフード)」とやたらカッコいい名前がついている。背面のドローコードで簡単に絞り調整も可能。
また縦に長さがありクライミングメット対応と本格派だ。
ファスナーはYKK製でスムーズ
フロントとポケットは我らが日本の誇るYKK製ファスナー採用。
家電やらなんやらで日本企業不調に見えるけれど、こういうところでまだまだ終わっちゃいねぇなと思うわけです。何気に人目に触れにくい素材とか部品とか強いよな我が国。
なおアークテリクス商品はスライダー(つまみ)が右側の左刺し構造となっている。機能的などうのこうのじゃなくて、アメリカ大陸周辺ユーザーの好みである。
慣れていない人は最初煩わしく感じるだろうけれど、直ぐに慣れるから大丈夫。
[重要] ポケットは軽量化のため胸に一箇所
購入後落胆しないよう頭に入れておいて欲しい重要ポイントなのだが、軽量性重視でポケットは胸一か所だ。
定番の腰上左右にポケットは付いていない。サイズはスマホがちょうど入るぐらい。
袖口は風が入らないよう絞り付き
袖口は内側半分ゴムが付いていて伸び縮みする仕組み。ベルクロや全部伸びるタイプと違ってスマートなビジュアルで嬉しい。
裾は防風性を高めるために絞り付き。目視することなく簡単に調整出来る。
ポーチ型になりコンパクトに運搬可能
胸ポケットにぎゅうぎゅうと押し込んで、持ち運ぶことが出来る仕様だ。
手のひらの上に乗っかるほど超コンパクトサイズになる。重さも「129g(Sサイズ)」と軽い。
なお超シワが付きやすい素材だから収納後超シワッシワになるのだけれど、シワが戻る力も高いので無問題。
シワシワ状態から1分ぐらいで大体シワが取れる。不思議。
東レ共同開発「Tyono」生地で滅茶苦茶快適
このジャケットには「Tyono」という、我らが日本企業「東レ(TORAY)」と共同開発した素材が使用されている。「Tyono」の読み方は「ティノ」だの「チョノ」だの意見が分かれるが、公式には「ヨーノ」になる。
俺が感じた「Tyono」ならではの魅力は以下の3点
- 微妙に伸びる素材でストレッチ感がある
- ウインドシェルの割に通気性が高い
- 汗で張り付きにくい
微妙に伸びる素材でストレッチ感がある
シャカシャカ素材なのに少し伸びるのと縫い目を工夫しているため腕をブンブン振っても、体をグイグイ捻ってもジャケットが滑らかに追従してくる。着る時も突っ張らなくて楽。
なんでこの素材感なのにストレッチ性が高いんだか最早謎。
通気性が高く、汗で張り付きにくい
ウインドシェルの割には通気性が高い。
ウインドシェルは、登山や運動時の風よけであるため風を遮りつつ体の熱を逃がす必要があるのだけれど、そのバランスが絶妙。風圧はシッカリカットして、新鮮な空気だけ取り入れてくれる。だから体が熱を持ちにくく、蒸れないのだ。
あとウインドシェルでありがちな汗でペタッと張り付くあの嫌な感じが少ないのも嬉しいポイント。ビニールガッパとかレインウェアである汗をかくと肌に張り付くあのペタっとした感じにならず、不思議と肌に張り付かないサラリとした着心地だ。
撥水素材で小雨なら大丈夫
この手の商品の定番ではあるが、撥水素材となっている。
一時的にしか効果のないザコ撥水とは全然違って、小雨の中であれば濡れない撥水で、洗濯後アイロンやドライヤーなどで熱入れをしてやれば、この撥水力がいつまでも続く。
Tyonoの良くないところ
外観が劣化しやすい(らしい)
Tyono生地はどうやら外観が劣化しやすいらしい。らしいというのは、まだ俺モノは発生していないんだが、どうにも中古品や口コミを見ると劣化しやすいのは間違いないようだ。
綺麗に使おうとしても擦れやすい背中、脇下、あご周りは少しずつ劣化してみたいで、ヤフオクやメルカリで使用感のあるものを見てみて欲しい。毛玉やスレが多く見られる。
実用上の支障はないのだが、外観がボロボロになりやすい生地というのは抑えて置きたい。
シティユースとしてのメリットは少ない
外観の劣化もそうなのだけれど、スコーミッシュフーディの特徴であるウインドシェルとしては高い通気性がシティユースとしては微妙。
メリットとして「風圧はシッカリカットして、新鮮な空気だけ取り入れてくれる。」と書いたが、つまり冷たい空気がガンガン入ってくるんだ。運動量の少ない街歩きでは、寧ろマイナスになることが多いと思う。
外観劣化、通気性の良さ、軽量化のため左胸ポケットオンリーと街歩きに使いやすいジャケットかというとそうでもない気がする。街歩きだけに使用するならぶっちゃけユニクロで十分じゃねというのが個人的な意見。
スコーミッシュフーディ 使用シーズン
アウトドア的には夏山頂、春秋の山麓。シティユースとしては暑くもなく寒くもない、春秋中心で昼夜の切り替わり、季節の変わり目がメインだろうか?
立ち止まるか動くかでちょいと適温は違うけれど、ザックリTシャツ着用で運動時15℃~5℃ぐらい、シティユース20℃~15℃ぐらい。
まぁアレだ。風を通さないシャカシャカの薄手ウインドブレーカーとか呼ばれるアレ以上の何でもない。それをイメージして欲しい。
スコーミッシュフーディ サイズ感
俺の身長は173cm体重60kg後半。
残念ながら170cm後半の方と同じくらい胴が長い足短めメンズ。ユニクロMサイズ超ピッタリマンで、スコーミッシュフーディSサイズがビタビタのジャスト。ただ伸縮性のおかげで何とかなっているだけで、若干肩が張っているから俺より体系のガッチリした方はアウトだと思われる。
フロントを閉じた状態だと体にピッタリとくっついてスマートなシルエットだ。
このイエローは薄手薄色なので若干透け感がある。白Tを下に着用しているのが丸分かりでしょう?
シティユースを見越すなら濃い色がオススメだ。
フルオープンだとこんな感じ。ピッタリ感がなくなって、ラフな雰囲気に。
後ろドロップテイル型だから前より長く尻が半分くらい隠れる形。これくらいピッタリのジャケットだと通常突っ張るのだけれど、素材の伸びが良いのでそれがなく快適だ。
なおMサイズを試着したところ又上ぐらいの丈になった。本来の用途とは違うが、ゆるっと着れる薄手コートっぽくなりそれはそれで悪くなかった。…と思う。
レイヤリングのアウターとして活用出来ないこともないが、俺の場合薄手ミドルレイヤーとの組み合わせでも肩が張って、ちょいキツイ。
3層構成アウターレイヤーとしては微妙で、シャツ(ベースレイヤー)との2層構成がベストだと感じた。
伸縮と通気性が絶妙高機能 だが…
以上アークテリクス「スコーミッシュフーディ」の紹介でした。
正直な話。
見た目が劣化しやすいというのは痛過ぎだ。何故実用的でリーズナブルなモンベルでもブランド力十分なパタゴニア・ノースフェイスでもなく、値段の高いアークテリクスウェアを選ぶのかというと一番は見た目なんじゃないだろうか?
シティユースで使うのが流行っているけれど、Tyono生地を使っているスコーミッシュ、アトム、ノディンなどなどアウトドアやスポーツで使わないなら全部止めとけというのが個人的な意見。シティではスレ、ヨレ、シワ、毛玉すべてが、清潔感を損なう減点対象だ。
そのデメリットがあるのにも関わらず何故「Tyono生地」を多数の製品で使用しているかというのかというと、シャカシャカ素材なのにやたらと伸びて、絶妙な通気性があるからなのだろう。外で風を受け体をガンガン回すと他メーカーの類似商品にはない独特な感触がある。運動用途には最高。特に汗で張り付きにくい素材感はお気に入りだ。
アウトドアユース全振りの「Tyono生地」を許容出来るかどうかが全てである。アークテリクスで定番となるほど長く販売している商品の一つだ。興味があれば、一着チャレンジしてみるのはアリだろう。ハマりにハマるかもしれない。
外装の劣化については事前に知っていて、デメリット承知の上でお試し購入してみた。だから外装劣化上等ランニング・アウトドア全振りイエローなのだ。
前の相棒パタゴニアフーディニジャケット。10年ぐらい戦ってくれました。スコーミッシュより薄手軽量。