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雑貨

ブラックダイヤモンド ディスタンスFLZ レビュー [ 伸縮機能付きアルミニウム製Zポール ]

トレッキングポールを前年新調したばっかりなんだけれど、登山中腰を負傷した人にやむなく売ってしまった。

俺にとっては売った値段より高価なものだったし、相手側には傷だらけの中古かつ『超キワモノポール』でしかない。誰も幸せにならない買い物でした。

というわけで、ポールを失ったので新調です。ブラックダイヤモンド ディスタンスFLZを買ったのでその感想を述べてみる。

ブラックダイヤモンド ディスタンスFLZ について

改めまして買ったのは、ブラックダイヤモンド「ディスタンスFLZ」。

トレッキングポールこと登山に使う鉄の棒。体力のない人の補助道具と思うなかれ、疲労軽減、安定向上、先の駄文の通り怪我した時の支えになる山の相棒だ。

「ディスタンスFLZ」の特徴としては…

  • 3段分裂式でコンパクトなZ型ポール
  • 組み立てが簡単で素早く出来る
  • Z型としては珍しい長さ調整機能付き
  • 主流のクランプ式と比べ軽量
  • アルミニウム素材で頑丈

3分裂式で調整幅が欲しくて、アルミ素材が良いというなら間違いない選択肢だ。用途に合っていれば最強。極地に挑むプロフェッショナル御用達のブラックダイヤモンド製品で、俺が文句を申し上げるのも烏滸がましい。

後は5,000円以下でも十分使える鉄の棒切れに2万円を払う覚悟があるかどうか。

ディスタンスFLZ の良いところ

3段分裂式でコンパクトなZ型ポール

一つ一つポイントをピックアップしていこう。まず3つに折れるのが特徴。だから兎に角コンパクト。

主流のクランプ伸縮式だと一番短い状態にしても60cmほどあるのに、これは僅か30cmチョイに収まる。

だからザックの中に収納出来るし、サイドポケットへの収まりも非常に良い。15Lと大きくないザックの中にご覧の通り。

歩いているときに木に引っかかるなんてこともなく安全だ。

組み立てが簡単で素早く出来る

折れた状態から組み立てるのも超簡単。
組み立てはなんと上部のシャフト一か所を画像矢印の方向に引っ張るだけで、分割部分もすべて連結される。3秒以内。何なのこれ?最初に考えた人天才。

分裂はシャフトを縮めて分割部分2か所を引き抜くだけ。10秒。

ネジネジするスクリュー式より圧倒的に楽だし、クランプ式より素早く組み立て可能だ。連結部分がグラつくなんてこともない。

ぶっちゃけ今回この組み立てが好きだからこれを選んだまである。自宅で意味もなく何度組み立てたか。快感。

Z型としては珍しい長さ調整機能付き

このディスタンスFLZの強みは何てったってZ型ポールに少ない、長さ調整機能を備えていることにある。

山は当然平地と違い斜面だから地面が近くなったり遠くなったりする訳で、その都度適切な長さ調整が出来た方が望ましい。俺は細かく調整したいタイプなのでこの機能は必須。

ちなみにトレッキングポールについて調べている最中なら耳にタコだろうけれど、身長ごとの一般適正サイズは「身長(cm)×0.63」で±10cm程度の伸び幅があるのが理想。

身長ポールの長さ
150cm95cm
155cm98cm
160cm101cm
165cm104cm
170cm107cm
175cm110cm
180cm113cm
185cm117cm

俺は173cmでディスタンスFLZには「95~110cm」「110~125cm」「120~140cm」3つの選択肢があったけれど、中間サイズを選んだ。

個人的にベストなのは「105~120cm」だがないものは仕方ない。

主流のクランプ式と比べ軽量

伸縮タイプと比べるとジョイントの重なる部分が少なく、クランプなどの固定機構がないため軽いのも特徴だ。

使用中は然程気にならないのだが、持ち運び時は明らかに快適。山道具は軽いが正義。

アルミニウム素材で頑丈

素材はアルミニウムが使用されている。
ハイスペックポールでは、より軽量なカーボン素材を使うことが多いんだけれど、敢えてアルミを使っているのがミソ。

カーボンは超軽量かつ強度も高いが、万が一の際に「割れる」。対するアルミは割れる前にまず「曲がる」。衝撃が加わった時にバキッといきなり割れるより安全というわけだ。

俺みたいなド素人パンピーだと変な力加えたりするだろうからアルミの方がいい。そもそもカーボンより重いというだけで、アルミも十分軽い。

大手メーカーだから消耗品の入手が容易

https://www.lostarrow.co.jp/store/c/c10/

あと前に日本ではドマイナーなメーカー品を買って身に染みたのだが、メジャーな商品は消耗品の類が入手しやすくて良い。山岳グッズ取り扱っているところでは勿論、デカめのスポーツ用品店でも売っているのは偉大だ。

amazonやらなんやらで安く高性能中華メーカー品とか買えるのだけれど、山で振り回して壊れる可能性があるからメジャーなもんが結局手堅いなと思ったりなどした。

ディスタンスFLZ の良くないところ

世の中トレードオフ

逆にデメリットは何なのというと以下

  • 伸縮調整幅が狭い
  • 伸縮機能のないものより重い
  • カーボン製より重い
  • 値段が高い

世の中トレードオフ。何かを上げたら、何かが下がる。

スクリュー式・クランプ式より長さの調整幅は狭いし、値段も基本高い。カーボンを使ったモノや伸縮機構を省いたモノよりは重い。

結局自分の用途に適しているか、自分が何を求めているか次第。後お財布の中身次第だ。

デメリットってほどじゃないが…

その他実際使っていてデメリットってほどじゃないけれど、気になった点をピックアップしてみた。

  • 分解状態だと手に持ちにくい
  • 先ゴム、カバーの付属がない
  • 付属スノーバケットが小さい

短いが意外と嵩張る

短くまとまるのは武器なのだが、折れた状態で手に持つと邪魔。3つの棒が重なった状態だからそれなりに嵩張る。

それとザックに付いているポールホルダーとか使えないのも弱点だ。

付属品が貧弱

付属品は画像の通り。何というか最低限かつ貧弱。

すぐ削れる先ゴム、幅が小さく微妙なスノーバケット、100均製より質の悪い面テープだ。持ち運びや保管に便利なカバーなんて気の利いたアイテムもない。

仕方がないので別売りの純正先ゴムと収納袋を買った。

収納袋は大正義モンベル先生の「フォールディングポール ケース」。石突き部分が二重になっていたり、コンパクトに収納出来たりと優秀。

ディスタンスFLZ の外観

最後にダラダラ外観について述べて締める。

当然外観はグリップの付いた棒としか言いようがない。至って普通のトレッキングポールである。

カラーリングはシック

カラーはこの「ピューター(白目)」という金属をイメージした一色のみ。ドット柄に黒と鈍いメタルブルーでシック。使う人を選ばない感じだ。

グリップはEVAフォーム素材

グリップはEVA素材の軽量重視で若干細め。LEKIユーザーだと物足りないかも。

俺的にはこんなもんで十分。

ストラップはメッシュ素材

ストラップはメッシュの速乾素材で使い勝手良好。交換も可能だ。

伸縮はクランプレバーで

15cmの調節用のクランプレバーはブラックダイヤモンドロゴマーク付きの青色。

Z型の状態

折れた状態。Z型になる故に「FL“Z”」

ジョイント部分は謎の青樹脂素材で覆われているから強度がある。

なおジョイント部分に砂埃が付き過ぎると組み立てに支障が出るのは、どの形式のポールも同じ。

石突き部分

普通サイズのバケットとスノーバケットが付いていて交換が出来る。

スノーバケットは付属品のサイズだと使い物にならないので、別売り品の大きいものを買うといいと思う。

石突部分。一般的なカーボン素材ととラバーチップが付属していて交換可能。なおラバーチップは岩場で使ったら数分で削れて消える。

先ゴムは別売り

日本の山では必須品の先ゴム(画像中央)は別売り純正は1,430円。お高いぃ…。

しかも特別凝った作りじゃない。

シャフト挿入径は10mm。自己責任になるが社外品も使える。早速片方泥道で行方不明になったから、「シナノPP-F2」を購入して取り付けた。純正より深くハマっていい感じ。

なおこの辺の消耗品は山岳用品店やブラックダイヤモンドの輸入代理をしている「ロストアロー」のオンラインショップなどなど数多くのショップで購入出来る。やっぱ大手最強。

ディスタンスFLZ は快適で文句なしのポール

特に文句なし。強いて言えば長さ調整幅が105~120cmが良かった。

軽量コンパクト、必要十分な伸縮、アルミ素材、消耗品の入手も簡単。多分現状俺にとってこれ以上のものはない。 いい買い物でした。

アルミの伸縮Z型は貴重。

ブラックダイヤモンド純正ゴムは、専用品の「“Zポール”ティッププロテクター」じゃないとハマらないので要注意。

俺は今後ブラックダイヤモンド純正ゴムは買わない。上記など別の物を使う。

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