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Google Pixel 7a レビュー [ 上位モデルPixel7の立ち位置が揺らぐ強烈な仕上がり ]

AndroidOS開発元Googleの送るスマートフォンPixelシリーズの弟分Pixel7aを入手したので、Pixel7ユーザー目線もチョイ交えつつその特徴を紹介していく。

Pixelファミリー人気作「a」2023年モデル

pixel7apixel7pixel7pro
ディスプレイ
(解像度)
6.1インチ
(1,080 x 2,400)
6.1インチ
(1,080 x 2,400)
6.7 インチ
(1,440 x 3,120)
プロセッサGoogle Tensor G2Google Tensor G2Google Tensor G2
RAM8 GB LPDDR58 GB LPDDR512 GB LPDDR5 RAM
ROM128 GB128 / 256 GB128 / 256 / 512 GB
背面カメラ64MPQuad PD広角
13MP超広角
50MPOcta PD広角
12MP超広角
50MPOcta PD広角
13MP超広角
48MP望遠
価格(税込み)¥62,700¥82,500~¥124,300~

上記がPixel7シリーズのザックリとした諸元。
本レビュー対象であるPixel7a最大の特徴はシリーズで、一番値段が安いことと言っていいだろう。

日常生活で使用する分にはスペックを追い求める必要がなくなった現在値段ほど重要なものはない。実際前作Pixel6シリーズではフラグシップであるPixel6よりPixel6aの方が売れ行きが良かったとのことだ。

そして今回の結論になっちゃうんだけれど、売れ行き好調モデルの最新作なだけある。Android端末で無難なモデルを購入するならこれで決まりだ!というくらいの仕上がりだ。

Pixel7a はコストの割に高性能

Pixel7a は半年前リリースされた Pixel7・Pixel7proと同様のチップセット「Google Tensor G2」が搭載されている。スマホスペックの目玉なチップセットにリリース時定価124,300円 Pixel7proと同じもの積んでいるって恐ろしくない?

スマホ性能を図るベンチマークスコアも「750863」と上位モデル Pixel7(当ブログ計測:776382)と比べて僅かな差に留まる。3回間を置かずベンチを回してもスコアはあまり下がらないし優秀。

実用上もPixel7を所有していて日常利用していたのだが、普通に運用している分にはサッパリ違いが判らん。

Pixel aシリーズ史上最高性能カメラ搭載

Pixel7aは、シリーズでずっと使用していた旧式カメラをようやく変更し、「SONY IMX787:広角64MP」「SONY IMX712:ウルトラワイド13MP」というユニットになった。上位モデルであるはずのPixel7もビックリな大幅性能アップである。

下記の写真は手持ちオート撮影で超適当に撮影したもの。

上段Pixel7a・下段Pixel7で撮影したもの。

ぶっちゃけ俺みたいなライトユーザーにはセンサー別物だから色味ちょっと違う程度しか判らん。

aシリーズの弱点であった暗所撮影能力もセンサー能力の向上とGoogleカメラの修正能力で何ら問題がないように感じる。

アーップ!!
髭のおじさんあるいはニッカおじさんこと、キング・オブ・ブレンダーズさん。望遠カメラがないからこんなもんですな。

俺としては何も文句はない。
邪魔くさい出っ張りが7比ここまで引っ込むなら寧ろPixel7aでイイんじゃない?

Pixel7a は片手で持ちやすい

Pixel7aは6.1インチなのだが、ケースなしで快適で、ケース付きだとギリギリ片手で持てる範囲の実にいいサイズだ。スマホ市場最強 iphoneとそれに次ぐ GalaxySシリーズが採用するサイズなだけあって今のベストという感じがする。

Pixel7は6.3インチより快適感があるし、画面表示領域もそこまで小さくなった感じもしない。快適。

Pixel7a は重い

Pixel7aの重量は「193g」
6.1インチ2眼カメラのスマホとしてはクソ重。見た目の印象よりズシリとくるし、片手で持ててしまうから負荷が強い。

前作同サイズPixel6a「178g」、若干サイズの大きいPixel7「197g」、iPhone13「173g」、Galaxy S23「168g」だぜ!Pixel7よりやや小さくてカメラ薄いのに、なんで5gしか差がないんだよ。もう少し頑張れや!

3眼高性能カメラとか大き目バッテリー積んでいるとか理由があるならいいんだけれどねぇ?Pixelシリーズ全般ダイエットに励んでいただきたいところ。

Pixel7a のバッテリー持ちはそこそこ

バッテリーの持ちは容量4,385mAhなりで普通。
動画・画像などを連続再生するベンチマークアプリ「PCMark」でバッテリー100%から20%まで低下する時間を計測したところ90Hz駆動で「13時間34分」、60Hz駆動で「17時間5分」という結果になった。

つまり軽いブラウザ・SNSチェックだと1日以上は余裕で持つし、動画・ゲームをハードに使用しても半日チョットぐらい持つということ。これで不満ならモバイルバッテリー持ち歩けや!という十分な水準だ。

俺のライトな運用だと2日は余裕で持った。文句なし。

付加価値機能も盛り沢山

  • 指紋認証
  • 顔認証
  • 防水防塵
  • 急速充電(18W)
  • 無接点充電(10W)

一通りの付加価値に対応している。
Pixel6シリーズで性能が微妙だった指紋認証も大幅改善し、爆速顔認証まで追加されて無敵。

またaシリーズでは初めて無接点充電も対応した。10Wと充電速度クソ遅いが、寝る前に使用する分には何も問題はない。あるかないかが重要。

廉価版らしからぬビジュアル

「1,080×2,400ドット」90hzディスプレイ

Pixelシリーズ最安モデルに関わらず見た目も上々。
フロントは「1,080×2,400ドット」90hzディスプレイ。パンチホールカメラ搭載のガラス板。ガラス素材はコーニングゴリラガラス3。

若干画面縁ベゼルが太いのは気になるところだが、まぁ実用上問題はない。

カラーは4色展開 コーラルは赤じゃないぞ!

カラーはCharcoal、Sea、Snow、Coralの4色展開。
俺こと30代オッサンは期間限定「コーラル(珊瑚色)」をチョイス。赤であることを祈るように購入される方が多いようだが、珊瑚色の通り赤ではない。ガラス面は公式画像通りで、アルミは赤味強めな感じ。

なお背面パネルは「3D 複合素材カバーガラス」とのこと。多少ガラス混ざっているかもしれないけれど、触った感じは樹脂。

シリーズ特有毒々しいカメラは薄め

賛否両論Pixel独自のバーカメラの毒々しさは健在。俺は嫌いではない。シリーズの中では薄め。

カメラ周りのアルミは目立つ擦り傷が付きやすいので、イヤだったらガード必須。なおグーグルストア販売の純正ケースでは守れないので注意して欲しい。

丸みがあって持ちやすい側面

側面はマット加工なアルミ。電波の通りを良くするためのスリットラインが幾つか入っている。

電源ボタンと音量ボタン。

SIMカードはピンで抜くタイプ。物理SIMスロットは1枚のみ。別途e-sim対応。回線デュアル運用が可能。

下段は左からスピーカー・USB-C・マイクの並び。
スピーカーは画面上部についているものと合わせてデュアルスピーカーだが、Pixelシリーズにしては珍しく高低音のバランスが取れている。音が良いとまで言えないけれど、シリーズの中では一番いいかも。

Pixel7a その他の情報

AndroidOS開発元による手厚いサポート

PixelシリーズはAndroidOS開発元であるGoogle謹製スマートフォンなので、サポートが手厚い。

他社より圧倒的に早い3年間のバージョンアップデートに5年間のマイナーアップデートに対応。スマホスペックが頭打ちになってきた今ならバッテリーがダメになるまで長らく愛用して戴けるだろう。

初期容量とプリインストールアプリ

グーグルストア購入品の初期容量は「128GB中/15GB使用」プリインストールアプリは上記画像の通り少なめなのが嬉しい。

またPixelシリーズの特徴として、OSのカスタムが少ないというのがある。素のアンドロイドOSは不親切で使いづらいから、好みが分かれるところではあるけれど、俺は自分でカスタムしたい派なので有り難い仕様だ。

ドコモ回線で重要なバンド「n79」に対応

何気これまでPixelシリーズで非対応だった5G Sub6のバンド「n79」に対応した。この帯域エリア広いので超重要。

ドコモユーザーにとってはデカい改善だ。俺は今AU&楽天回線だから関係ない。

「レコーダー」「消しゴム」機能が優秀

Pixelシリーズ定番レコーダーと画像消しゴム機能にも勿論対応。

消しゴムは他アプリでも似たような事が出来るけれど、レコーダーによる文字起こしは他機種にはない魅力。人によってはコレだけでPixelの購入理由としても良いレベルの強力な機能だ。

付属品に充電器はない

付属品は「USB C-C」「USB A-C変換器」「SIM取り出しピン」「簡易取説」の4点。

最早当たり前になってきたけれど充電器(ACアダプター)はない。Pixel7aの充電はMAX18Wまでだから、2,000円以下のお安め充電器でOK。

Pixel7より劣る部分

pixel7apixel7
前面ガラスGorilla Glass3Gorilla Glass Victus(7)
背面ガラス3D複合ガラスGorilla Glass Victus(7)
防水防塵IP67IP68
急速充電18W21W
無接点充電10W15W
逆充電機能

あくまでも価格を落とした廉価版故に上位モデルPixel7に劣る部分もある。それが上記。

まずaシリーズ毎度お馴染みガラス素材がケチられている。とは言えコーニング社のガラスで性能は低くないし、どう足掻いても割れる時は割れる。あまり気にしなくても良いだろう。

それと「無接点充電対応機を逆充電出来る機能」が省かれ、やや充電速度と防水性が劣化している。まぁ充電は2倍遅くなるわけでもなく、防水はある程度の水に浸かっても大丈夫という十分強力なモノだし、逆充電はそもそも頻繁に使う?

あと細かいところディスプレイ淵が太くなっていたり、カメラのアルミバーが一体じゃなかったりとコストカット感がボチボチ。

半年間Pixel7メインで活用してきた体感では、あんまり違いはないと感じたのだけれど、白黒ハッキリしろや!と言われたら勿論Pixel7が上だ。俺としては同じ値段で買えるならPixel7、1万円以上の差があるならPixel7a。細かい違いしかないので、サイズ感と予算で決めてしまっていい。

Pixel7a の完成度は高い。ただし…

Android端末で無難な“ミドル”スペック&プライス

十分なスペック、程よいサイズ感、付加価値サポート充実。特に申し上げることがないね。勿論メモリ容量なり3眼カメラなり求めることも出来るのだが、そんなもんもっと金出せや!という話。このプライスではパーフェクト。

6万円台としては破格。お陰様で上位モデルPixel7の存在フワフワしてんもん。まさか販売半年で身内に刺されるとはな。

スマホ市場競争の成熟と終焉を感じる強力な一手であった。Android端末で無難な“ミドル”スペック&プライス商品だ。オススメ。

「aシリーズ」らしくない

だがaシリーズが受け持つべきライトユーザーが購入しやすいローコストを逸脱しているところは気になる。最初に触れた通り「日常生活で使用する分にはスペックを追い求める必要がなくなった現在値段ほど重要なものはない。」

物価上昇は仕方ないのだが、それだけでなくスペックを盛って自ら価格を上げてしまっているのだ。購入しにくくなっただけではなく、Pixelシリーズのハイミッドローヒエラルキーがぶっ壊れ気味で、Pixel7の方が優れてはいるものの、いつも以上にaシリーズとの性能差が無過ぎてヤバい。

この機種そのものに問題はないけれど、シリーズの立ち位置としては、性能を落とし値段を下げた方が正解だったんじゃないかな?というのはある。お手軽ロープライスと言い難いのは残念。

もっと安いものが欲しければ型落ちになった Pixel6a新古品を買えばOK。

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