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時計

オメガ スピードマスタームーンウォッチプロフェッショナル のブレスレットコマ外しとバンド交換手順 [ 自分で出来はするけれどオススメはしない ]

オメガ スピードマスタームーンウォッチプロフェッショナル(310.30.42.50.04.001)の純正ラバーバンドを買って付け替えた。

手順をWebで解説しているところ少なかったから自分で投稿してみようと思った次第。ついでにメタルバンドのコマ調整も記載した。

グダグダ持論を述べているので、要件だけ知りたい人は飛ばし飛ばし上手く読んでくださいな。

自分で調整するのはオススメしない

まず初めに腕時計のブレスレット調整・交換は難しい作業ではないのだが、自分でやるのはあまりオススメしない。

万が一があるとキズを付けたり、部品を壊したり無くしたりとリスクがあるからだ。

正規店舗や高級時計店で交換するのが確実

本体とブレス共に純正品であれば、ブティックや正規取扱店でプロの技師が無償調整してくれるから利用しない手はない。

社外品を付けたい場合も自分で交換するのではなくて、高級時計の取り扱い実績の多い店舗での交換を推奨する。有償になるが確実だ。

デパート・家電量販店時計売場での調整はオススメしない

なおデパートの中にある時計店や電気屋などなど適当なところで調整をお願いするのはオススメしない。

あれらは時計技師ではなくて、パートのおばちゃん、バイトの兄ちゃんがやっている。無論キッチリやってくれる場合もあるけれど、リスキーなので避けるのが吉。

リスクを理解して自己責任で!

買った料金を思い出して、キズ付いて下がる価値を想像してみよう。部品を壊したり無くす絶望感を考えてみよう。多少手間でも信頼出来る場所に依頼するのが賢いと分かるはずだ。

それでも自分でやるなら止めはしない。そもそも俺がやっている側だ。ちなみに時計技師でもなんでもない、特別器用でも慎重でもない。ド素人。空飛ばないとブティックないし、正規取扱店や実績ありそうな時計店は遠くて面倒臭いんじゃ!

というわけで、リスクを承知して自己責任でよろしく。

工具はケチらない方がいい

手順紹介に入る前に重要なポイント「工具はケチらない方がいい」。

物凄く高いやつじゃなくてもいいのだけれど、100均とか訳の分からない中国メーカー品は避けた方がいい。兎に角先端の精度が悪く強度も低い。最悪時計を壊す。

時計用工具は明工舎製作所(MKS)、ドライバーはアネックスやベッセル辺りを選んで欲しい。俺は持っていないけれど、なんなら時計工具の王様ペルジョンとか高価なヤツ買っちゃってもいいと思う。時計の値段を考えれば、そう悪い買い物ではないはずだ。

今回の作業で使う各工具は、この記事の最後に購入先リンクを貼っておくので、参考にして欲しい。

当記事で取り扱うモデルについて(2021.1モデルから該当)

本題。オメガ スピードマスタームーンウォッチプロフェッショナルのブレスレットのコマ外とベルト外しの方法を紹介する。

なお今回取り扱うのは2024年に販売された型式「310.30.42.50.04.001」。2021年1月に販売された「310.30.42.50.01.002」の白文字盤バージョンになる。型式によってバンドの作りが違うので、自分のモデルが同様の作りであるか確認して欲しい。

ところで本型式から付いた『スピードマスター“ムーンウォッチ”プロフェッショナル』って名前長くない?ムーンウォッチは通称で良かったと思っている派。

メタルブレスレットのコマ外し調整の方法

まずメタルブレスレットの調整から。
俺は現在ブレスレット調整済みなので模擬的にやらせてもらう。

コマ外しに必要な工具

必須工具は「マイナスドライバー(刃先サイズ1.8mm)」「バンド椅子」「画鋲など先の尖った細いもの(画像はバネ棒はずし使用)」。

あった方がいいものは「適当な布」「マスキングテープなどのテープ」「ねじの緩み止め(低強度)」「ネジやピンを入れる小物入れ」

マイナスドライバーは「ベッセル マイクロドライバー No.9900(-1.8×50)」を使用した。

コマを幾つ外すか概算する

時計ケースを摘まんでぶら下げる。この状態で左右の駒を幾つ抜くか概算しよう。

このスピードマスタープロフェッショナルは一コマ5mmの長さ。ケースバック・バックルの厚みで3mmほど取られる。一般的には指一本入るぐらいの長さが目安とされているため、腕周りの実寸+5mmぐらいの長さがいいと思う。

それと6時位置側はバックルで一コマ半ぐらい取られ12時側より短くなるのもポイント。左右の幅を均等にしたい場合6時を一コマ多く、12時側を長くしたい場合左右のコマ数を合わせるといった感じになる。

そこら辺は好き好き。折角自分で変えるのだから色々試してみるといいだろう。

ブレスレットのコマを外す

ブレスレットの構造としては「ネジ式」になる。オメガの他モデルやロレックスとか高額な時計でよく採用されていて比較的バラしやすい構造だ。

養生をすると確実

まずベルトのビス周りをマスキングテープで養生する。自信があるならやらなくてもいい。俺はドライバー滑らしそうだから一応付けた。

バンド椅子に挟む

バンド椅子(時計用万力)に挟む。
このバンド椅子がないと緩める時にネジが舐めりやすくなるし、閉める時もトルクを掛けられない。故に必須。こんなもの買いたくないだろうけれど、諦めて買うように。

キズ防止に布を挟み込むのがオススメだ。

慎重にネジを外す

ネジをマイナスドライバーで緩める(反時計回し)。真下に力をかけて回すこと。

そして同じ位置の裏側も同様の手順で緩める。

内部に入っている連結用のピンを抜く

ネジが外れたら外れたら細い棒を刺して中に入っているピンを取り出す。

棒は入れば爪楊枝でもなんでもいい。

ネジとピンは無くさないように

ネジとピンは、物凄く小さく失くすと悲惨極まるので注意。(一応楽天で売っているっぽい)

同じ工程を繰り返して不要なコマ取り外す。

ブレスレットを連結する

ネジには緩み止めが付いている

そして連結するのだが、ネジやネジ穴をよく見ると、白っぽい粉が付いているはずだ。これはネジの緩み止めである。

一般的なご家庭にはない「低強度ネジ緩み止め」をご用意下さい。注意点としては「低強度(低粘度)」を選ぶこと、絶対に高強度を付けないように。二度と取れなくなる。

塗る時はノズル直だと量が多すぎるので、適当なところに垂らして、それを爪楊枝か何かでなぞって塗るのがオススメだ。

2~3回外すくらいなら新たに塗布しなくてもいいと思うけれど、気になるなら塗っておこう。俺はまだ新しいし、今回は塗らなかった。

慎重にネジとピンを取付ける

まず片方のビスを軽く締める(時計回し)。

そしてブレスを繋ぎ、奥までピンを通して連結。

万力に挟んで反対側のビスをキッチリ締める、緩く締めた方を増し締めして完成だ。

ポイントとしては、シッカリ真下に力を掛けながらマイナスドライバーを使うこと、万力に挟む時など傷を付けないように慎重に取り扱うこと、ビスとピンを失くさないことだ。

ブレスレット・バンドの外し方

続いてブレスレット・バンド交換。

ブレス・バンド外しに必要な工具

必須工具は「バネ棒外し」のみ

あった方がいいものは「適当な布」「マスキングテープなどのテープ」

ちなみに「バネ棒外し」はオメガ公式ウェブサイトでラバーバンドやレザーバンドを購入すると別料金(¥2,200 R6.10時点)で追加購入出来る。

折角だから買ってみたけれど、元々所有していた「明工舎製作所 MKS」製でも何ら問題はなかったというか、なんなら明工舎の方が使いやすい。ええんじゃオメガのロゴ入っていてカッコいいし…。

構造はスタンダードなバネ棒方式

構造としては時計業界で一般的な「バネ棒方式」になる。

画像の棒がケースとバンドの間に入っていて、左右末端バネ部分を一時的に縮めて取り外すといった感じ。時計業界のスタンダード。

バネ部分は取り外し出来るよう、露出している。

ブレス・バンドの外し方

養生をキッチリしておけば安心

まず養生。
兎に角養生をキッチリしておけば傷は大丈夫だ。マスキングテープなどで気が済むまでベタベタとしてやる。

バネ棒を押して取り外す

あとはバネ棒外しを突起に引っ掛け、バネを縮めて片側を抜く。途中で外れないようシッカリホールドして、バネはゆっくり戻すこと。

すると取れる。取る方は割と簡単。

逆に取り付けないよう注意

取り付ける際は、ベルト上下の向きに注意。逆に取付けると言わずもがな、もう一度やり直しになって面倒い。

大体の時計が剣先側6時、バックル側12時になる。

[ 難所 ] バネ棒を押し込み取り付ける

あとは片側を窪みにセットして、反対側のバネ棒を縮めて嵌める。ここが難所。故に写真も撮る余裕はない。

コツはバネ棒外しを垂直位置にすることと、両端がラグ穴に入るまでバネを押し続けることだ。

頻繁に交換するならお高い両掴みタイプのバネ棒外しを買っちゃっていいと思う。多分確実だし安全だ。

焦らず休みながら慎重に!自己責任でよろしく!

終わり。
まぁ別に凄く難しくはない。ただただやらかした時シャレにならないだけ。養生をキッチリする。疲れたら中断。慣れてきても油断しないこと。

自己責任でよろしく。

[ 余談 ] 梱包デケェ!& ラバーバンドの感想

オメガの箱デカくね?

今回オメガ公式オンラインショップで「ラバーバンド」「メタルクラスプ」「バネ棒外し」の3点を注文したんだけれど、箱がデカいのなんの。届いたとき何事かと思った。

何というか想像の2倍以上大きいと「立派で嬉しい」という感情通り越して、「うわぁ何かデケェ…」という感情が勝利してしまう。ドン引きである。

そう言えば腕時計本体の入っていたケースも無駄にデカくて重くて、持ち帰るとき拷問かと思った。デカい=立派って訳でもあるまい。コンパクトにゴージャスを目指してみては如何でしょうか?

ラバーバンドは月の模様が書いてあってカッコいい

こちらが本作「310.30.42.50.04.001」と同時に販売されたスピードマスタープロフェッショナル向けの純正ラバーバンドだ。

レーシングではなくてプロフェッショナルでもリリースされるとは。時代の変化を感じる。

純正のラバーバンドは表面がヘアライン仕立てでエッジに光沢感がある仕様。厚みは3mm程と結構薄くてビックリ。

裏面は月面をモチーフとした凹凸加工がされている。人からは見えないけれど、寧ろそれが良いのです。

メタルブレスレット派ではあるんだけれど、メタルとは違ったスポーティでラフな感じは良き。

お値段は安くはないが、そうぶっ飛んだ感じでもない故選択肢の一つとして持っておくのはアリだと思う。

ただ俺の細腕(15.5cm)だとゴムが余りまくる。あと本当は1穴と2穴目の間ぐらいあると嬉しい。

俺より腕細いメンズも珍しくない故もう一つ小さいサイズがあってもいいんじゃないかと思わなくもない。

使用道具一式リンク

最後に道具一式リンク
途中に書いたけれど、極端な安物ダメ絶対。

バンド椅子(万力)

安物だと嚙み合わせが悪いので、ボチボチのをオススメする。

マイナスドライバー(刃先1.8mm)

100均のも使えないことはないんだけれど、アネックス・ベッセル辺りのものを買って欲しい。

ばね棒外し

明工舎製作所(MKS)かアネックス辺りが無難。

時計工具の定番とされるベルジョンを買ってもいいと思う。

両はずしタイプはベルジョン以外が総じて難アリっぽいのに、ベルジョンは4万円台と強烈。

ねじ緩み止め(低粘度)

ねじの緩み止めは頻繁に交換したり、古くなってきたら塗布したいところ。

必ず低強度タイプを使うこと。

保護テープ・布

養生すれば取り敢えず何とかなる。

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