「Amazon Echo Dot 4」でBGMを流すことが増えてきたのだけれども、サイズ小さいのと値段お安いだけあって音質がイイなって思える域には達していないのだ。そこで外部接続しよう!ということで購入したのが「ヤマハ パワードスピーカー NX-50」。
「NX-50」はすでに生産完了済みであまり在庫がない商品である。なんで今更需要のなさそうな記事を投稿したかというと、俺が最近中古で入手して記事にしたかった以上の理由はない。
ヤマハ パワードスピーカー NX-50
まず今回紹介するスピーカーYAMAHA「NX-50」の大まかな特徴は以下になる。
- スピーカーユニット:7cmフルレンジ
- 実用最大出力:7W+7W(6Ω 1kHz 10% THD)
- 入力端子:3.5mmステレオ2系統
- 出力端子:3.5mmステレオ1系統
- 消費電力: 13W
- 待機時消費電力:0.5W以下
- 外形寸法 : 83W×184H×184Dmm
- 質量 : 1.1kg(右)、0.9kg(左)
つまりどういうスピーカーと言うと「見た目通りコンパクトで、接続が簡単なスピーカー」
何気に5色とスピーカーにしてはカラーバリエーション豊富なのが嬉しい。
最初にも書いたけれども、この記事を作成している2021年9月時点では、生産終了品となっており、その後に出たブルートゥース接続対応バージョン「NX-B55」も生産終了済み。しかもWeb販売もほとんど終了しているし 「NX-B55」の後継機はないという状況。
ヤマハ NX-50 最大の魅力は手軽さ
このスピーカー最大の魅力は手軽さにある。イヤホン端子こと正式名称「3.5mm ステレオミニプラグケーブル」を入力機器に繋げるだけで接続終了。
ブルートゥースのペアリングやらRCA?バナナプラグ?アンプ等の外部接続とか細かいことを考えず、ヘッドホンのように端子を差し込むだけで、音を出してくれると最高にシンプル。
本体は1kg弱と軽量だから動かすのもお手軽だし、コンパクトだから置く場所を選ばない。音声入力と連動して電源ON/OFFをしてくれるオートスタンバイ機能を搭載しているのも嬉しいポイント。
ヤマハ NX-50 外観
NX-50の外観を見てみよう。ちなみに今回は中古で購入した。スピーカーは身につけたり振り回して使うような商品でもないので、中古でコンディション良さげだったらお買い得な商品の一つだと思う。箱がないし、遠目でわからない程度のキズが付いているけれども実用上全く問題ない。
俺のものは、シルバーカラー。5色展開されていた商品だが、コレが一番人気のカラーではないだろうか?シンプルなデザインだけれども一般的なブックシェルフスピーカーにはまずない、丸形パンチ加工のされた金属製グリルが栄えてカッコいい。
見た目的には、上下段にスピーカーユニットが搭載されているように見えるけれど上段はバスレフポート(低音を上げるための空洞)。出力するスピーカーユニットは下段のみ。
高さは184mm、横幅は約8.3mmとかなりコンパクトな方だから設置場所には困らないだろう。
右側のユニットには、外部出力端子、ボリュームノブ、電源ボタンが搭載されている。ココだけやたらとプラスチッキーで安臭いのはいただけない。スピーカーデザインの花であるフロント部分にあるので、もう少し上質な素材であって欲しかった。アルミとか。
ただボリューム調整のしやすいネットリと重みのあるノブの操作感とカチッと音が鳴ってクリッキーな電源ボタンの感触は悪くない。
上部及び側面のデザインについてはシンプルに単色。傾斜角があるのが特徴で、音の内部干渉を低減することに繋がっているらしい。
フロントグリル が金属製である故に勘違いを多く招いていそうだがフロントグリル以外は樹脂。塗装の質が悪くないので、樹脂らしさが薄いのが嬉しい。
バスレフポートは本体裏面まで貫通している場合が多いけれども、この筐体は内部で完結しているタイプであるため背面に穴がない。つまり壁に近くに設置しても問題ないということだ(バスレフポートが貫通していると壁面との距離を開ける必要がある)。地味に嬉しいポイント。
左ユニットは右ユニットと接続するためのケーブルのみ。ケーブル長さ2mで本体直付け式だから左右のユニットを2m以上離せないのは、この商品の良くない所。購入検討する場合はココも考慮しておく必要がある。あと直付け式であるから断線も心配。
右ユニットは、電源、左ユニット接続部、外部出力端子が2つ。
何気に外部出力が2系統あるのが嬉しい。ただし付属品の「3.5mmステレオミニプラグ」は1本だから2台接続を検討している場合には、別途購入が必要になる。
底面にはゴム足が4点。中古だから加水分解してゴムがネチャネチャしているし、接着剤が取れかかっている。筐体が振動に強くない樹脂製であることを踏まえると、もう少しカッチリとした台座であった方が良いだろう。100均で適当な防振パッドを購入して取り付けることをオススメする。
NX-50のACアダプターは、DC12V/1.5Aのセンタープラス端子でケーブル長さは1.5m。横にスペースを取る構造なのが、タコ足配線に接続する上で痛いか?
オーディオ商品にはよくある企画である故に断線しても安心。 DC12V/1.5A であれば、「リンク」のような社外品でも大丈夫だろう。多分…。
ヤマハ NX-50 の音質と使用感
ヤマハ NX-50 音質はイイ
スピーカーであるからには、音質の話をしよう。
まず重要なのは、よくあるブックシェルフスピーカー(参考:YAMAHA NS-BP200BP)に敵うモノではないということを認識して頂きたい。あれらの類って、ただ無駄にデカくて、重くて、接続面倒臭いという訳じゃないのよ。やっぱりソレなりに理由があってあの形状なのだ。だから「アタシ音質に、とても拘りがあるのよ」って人は回れ右でお帰りください。
…と言う訳で、前置きが長くなったが、あくまでも 「3.5mm ステレオミニプラグケーブル」でサクッと接続が出来るコンパクトなスピーカーとして音質を評価していく。
まず俺的に最も評価したいのが、音の分離性(解像度)。要するに音がくっつかない。音楽だとボーカルと各楽器の音が潰れずキッチリ別れているし、動画やゲームでも話し声、爆発音、足音などなどが鮮明に伝わる。安くてユニットの小さいスピーカーだと出来ていないものが多い印象があるのだけれども、このNX-50は上手く鳴らしているなぁと感心した。
音の傾向としては、低音が多少前に出て、次いで高音が出て、中音がそれを支えるという形をとっている。「"多少"前に出て」というのがポイントでフラット過ぎず、過度な脚色がなく、すべての音が潰れない絶妙な塩梅で調整しているのが良いところ。所謂ドンシャリ(高低音強調)フラット(平坦)の間を取ったような感じで、嫌いな人が少なく癖のないサウンドだと思う。
取り敢えず音質や音量は、10万円以下のテレビやノートパソコンに搭載されているスピーカーをボコボコに出来るクォリティがあるのは保証する。集合住宅住民が大音量で鳴らせば、刺されかねないので注意して欲しい。小型であるとはいえ、外部電源取っている有線スピーカーには違いないのだ。
ウリの機能ラウドネスコントロールはクソ
一方で悪い方に気になるのが、鳴らし方に一貫性がないこと。
悪さをしているのは、この機器のウリとして搭載されている機能「ラウドネスコントロール」。スピーカー側のボリュームが小さい時に「低音を自動的に強調」するという機能なのだけれども、アホみたいに低音を強調する時とそうでもない時が発生する。音の傾向が変化しやすい動画だと、その傾向が特に顕著。
ちょっと前に「すべての音が潰れない絶妙な塩梅で調整しているのが良いところ。」と評価したが、ラウドネスコントロールが働くとその評価はガラリと変わる。低音がやたらと前に立つように鳴って、他の音を潰しまくると最悪。ベースの音でボーカルは死ぬ。
ラウドネスコントロールは音に一貫性がなくなりとっ散らかるクソ機能なので、使わないことをオススメしたい。幸い対策は可能。スピーカーボリュームを中間より上げて固定、音量の調整は出力先(非スピーカー側)で行うことで、この機器の問題を回避することが出来る。
ヤマハ NX-50 は「楽」
「ヤマハ NX-50 最大の魅力は手軽さ」でもう紹介済みだけれども、やっぱり「手軽」「楽」なのが魅力。電源を繋ぎイヤホン端子を入力機器に接続するだけなのだ。
上の画像が俺のメインオーディオに使っている配線のごく一部だけれども、もうこの時点で多いじゃない?7本も線が出ている上に、コレで終わりじゃないのよ…。接続するのが電源と入力元のデバイスだけで済むのって何気に最高だ。コンセントに差し込む物も少ないし、線でゴチャゴチャしにくいし、お金もかからないとイイとこだらけ。
あと凄いお世話になっているのは、「オートスタンバイ機能」。音声入力があったら自動的に電源オンになって、30分間音声入力がなくなったら電源がオフになるという機能が地味に便利。
俺の用途的には要らないけれど、ヘッドホンやイヤホンが繋げるように外部接続端子が付いているはイイ。PCサイドに置く用途として最高だろう。
ヤマハ NX-50 まとめ [ 手軽に音質アップ! ]
俺はAmazonアレクサを接続する目的で購入したのだけれども、大正解だった。小さいから邪魔にならないし、接続も簡単、勝手に自動ON/OFFしてくれるのも便利。音もラウドネスコントロールを働かなくすれば、バランス良く筐体サイズと値段の割には良いサウンドを鳴らす。満足。
ヤマハ NX-50は、標準搭載スピーカーや安物より凝りたいという人にオススメ。煩わしい設定なし、外部接続機器なしで、サクッとヤマハブランドらしい手堅くクオリティの高い音を出してくれる商品だ。
生産終了をして後継機がないのが悔やまれる。ワイヤレスかつ従来のオーディオ形状ではない商品が流行ってきているのは分かるのだけれど、こういったオーディオ入門者が買いやすいスピーカーらしいスピーカーも無くさないで欲しいものだ。
在庫は少ないがまだ購入できる模様。後継機種が出る雰囲気もないのでオススメ。
後継機にして同じく生産中止。有線接続+無線接続可能な上位互換。
対抗馬はやはりコイツだろうか?数分視聴した感じBOSEらしいパリッと楽しいサウンド鳴らす印象を受けた。