インソール(靴の中敷き)を入れ替えると快適になる。
その入門に「シダスマックスプロテクトシリーズ」が良くて、シリーズ内では「フィール&ウォーク」がオススメです。という感じの内容でお送り致します。
クラシックスニーカーでも楽に歩きたい
楽に立ちたいし歩きたい。そうなると現代技術最先端を詰め込んだOnとかホカ・オネオネなどのハイテクシューズが最強。履いたことない人は、是非試してみて欲しい。今まで履いていた靴が拷問器具の一種に見えてくるはずだ。…拷問器具は言い過ぎだが、大きな差がある。ハイテクシューズの方が断然快適。
だが俺はクラシックスニーカーも好きだ。靴に興味を持つキッカケであり、学生時代を共に駆け回った思入れがあるから最適解じゃなくても履き続けたい。でも楽に立ちたいし歩きたい。
インソール(中敷き)交換が効果的!
そこでインソール(靴の中敷き)だ。社外のインソールに変えて対策をしている。
実は付属インソールは足にとってイマイチなことが多い。スニーカーは伝統を守り昔ながらのクラシックな作りが多く、安価なシューズだと絶好のコストカットポイントとなっているためだ。
オーソライトのようなインソール専門会社と連携していたり、構造に合わせた特殊形状を採用しているモノなど気合の入ったものも無論あるけれど、基本的には期待出来ないのが付属インソールなのだ。
だから立っていると足が疲れるっていうのは、インソール取り換えると改善されたりする。
だが格安で妥協すると効果が薄い
疲れるからインソールを取り換えるという発想まで至った人は結構多いだろう。でも同様にインソールを交換しても大きな効果がなかったとして諦めた人も同様に多いだろう。
というのも靴の中に敷くペラペラの板にお金を掛けたくないという心理が働いて100均とか安物で済ましてしまう人が多いからだ。兎に角柔らかい奴を買えば良いという誤りに至るからだ。
俺も通った道なんだけれど100均はやっぱり値段なりだし、ただグニャグニャ柔らかければ良いってもんじゃないのよ。そして悲しい話このカテゴリーも例に漏れずお金を賭けた方がイイものになりやすいんだ。ケチるとね…あまり効果ないのだ。
オススメはシダスマックスプロテクトシリーズ
明らかに効果があっていい感じなインソールの最低ラインは大体2,000円前後ぐらいから。でもこの辺の価格帯はまだ有象無象が沢山販売されている超地雷原で、適当に選ぶとゴミを手にすることになる。
そこでオススメしたいのが、フランスで創業したインソールメーカーSidas(シダス)の「マックスプロテクトシリーズ」。1,800~2,500円辺りで購入出来る。とてもお安いとは言えないけれど明らかに変わったが得られるので、後付けインソールデビューするならここから初めて欲しい。
シダス マックスプロテクトシリーズの種類
- マックスプロテクト フィール
- マックスプロテクト ウォーク
- マックスプロテクト ラン
- マックスプロテクト ジャンプ
マックスプロテクト“シリーズ”と紹介しただけあって幾つかの種類ある。それが上記。
一番安価でシリーズの中では手軽に入手し易いフィール、そして歩行向けのウォーク、運動する人向けのラン、バスケットボールなどジャンプスポーツ向けのジャンプと4種類に分かれているのが特徴だ。
シダス マックスプロテクトシリーズの特徴
まずマックスプロテクトシリーズ共通の特徴を紹介。
足裏に沿った形状で安定する
足内側の中間ぐらいがグニャリと曲がっていて、足の形状に沿った形になっている。足を前に進めたときに沈む部分を持ち上げて補助するという構造だ。
絶妙な柔さを持つ独自素材「PODIANEi+」
インソール全体に「PODIANEi+(ポディアンアイプラス)」という独自素材が使われている。インソールが柔らかすぎると靴の中でグラグラして足が疲れてしまうんだけれど、それが発生しない絶妙な柔らかさの素材だ。
カカトの衝撃を和らげる「PUジェル」
歩行時衝撃が最も加わるカカト部分には衝撃を吸収するための「PUジェル」が付いている。設置時に不要なブレが発生しないよう粘り気のある素材なのが特徴だ。
長時間の立ち歩きが楽になるインソール
だから何なの?というと、このインソールを入れると段違いに超楽になるという以外の何でもない。楽。
アディダススタンスミスのようなクラシカルなスニーカーもハイテクスニーカーの如く…とまでは流石にならないのだけれど、性能は2倍なんてもんじゃない。立てる時間と歩ける距離が段違いに増えるだろう。
俺は今のところ健康体だから分からんのだが、足底腱膜炎、膝の痛み、腰痛の緩和にもなるとかなんとからしい。
全シリーズ試してみての個人的な感想
シリーズ名称の通り購入して問題ないのかということで、全種類持っているので検証をしてみた。
クラシックスニーカー「アディダススタンスミス80S」と高機能シューズ「On クラウド」での1時間以上の歩行。それとランニングシューズ「ブルックス ゴースト15」による30分以上の走行で行った。
安いは正義 フィール [ 一番オススメ! ]
シリーズの中で最も安く500円ちょい安いというアドバンテージがあるのが「マックスプロテクト フィール」。特徴は先行して紹介した通り。
俺的には一番オススメ。後述するウォークの方が上位互換なのだけれど、こちらの方が費用対効果大きい。ウォークを10点満点とすると、付属ソールが1~3で、フィールは8点ぐらいのポテンシャルがある。
インソールは数年持つとはいえ消耗品だから、なんやかんや安さは正義。
フィール上位互換 ウォーク [ 一番汎用性が高い ]
ウォークの名の通りスニーカー等の普段履きに適したインソールとして作られたのが「マックスプロテクト ウォーク」。
フィールとの違いは、土踏まずのある部分に「TPUフレックスシェル」という名の補助材が加わっていることだ。
TPUによって土踏まずのアーチが固められているため、たわみが大幅に減少しサポート感がグッと増している。短時間だとフィールとの違いが分かりにくいが、1時間ぐらいの歩行をすると明らかにフィールより優れている感が顔を覗かせてくれるだろう。何というか足そのものより、股関節辺り?が楽。
ほんの僅かに値段と重量が上昇しているという点以外は、フィールの上位品と言っていい。ちょっとお金を出す気があればコチラをどうぞ。
なお「ラン」「ジャンプ」の方が、前足部に別素材のクッションがあるから上位互換なのでは?と考えてしまうかもしれないけれど、直立状態や歩行ではブレずコシのあるウォークの方がいいので注意して欲しい。ウォークの名は伊達ではない。
オンリーワンな強みがあるジャンプ
「マックスプロテクト ジャンプ」バスケットシューズ、バレーシューズなど跳ねるアクションをする競技向けのインソールとのこと。
他のモデルより若干厚みがあり、ランニングモデル同様前足部に「PUダイナミックフォーム」付いているのだけれど、それが左右に分割されているのが特徴だ。
その競技で試した訳ではないのだが他のモデルより厚みがある分クッション感が強く、ジャンプするようなアクションだと前足部が軽く沈み込み反発するような感触がある。ジャンプスポーツで衝撃を和らげたいというなら大いにアリだろう。
そしてジャンプ競技向けのニッチなインソールと思わせて、このモデルは他より厚いという唯一無二の特徴がある。悪く捉えるとインソールの高さが増し通常より窮屈になるのだが、良く捉えると他のモデルよりクッション性が高く、“窮屈なフィット感に出来る”のだ。
平成世代から増えてきているという甲が薄く平らなボリュームのない足を補助する嵩増し用途として優れている。甲やカカトのフィット感がやや甘いときに調整で入れるのもアリ。
シリーズ共通のデメリット
メリットばかりではなく、全シリーズを通してデメリットがある。
厚みにより履き心地が変化する
まず付属していたインソールより厚みが出るため、靴の履き心地が変わってしまうのだ。足入りが浅くなることで、甲の締め付けがキツくなったり、カカトの収まりが悪くなりフィット感が低下する場合もある。薄いインソールが基本のビジネスシューズは大体アウト。
だから理想を言うとインソール全般実際に履く靴に入れて試してみるのがベスト。
付属インソールの2倍以上重い
クッションやらなんやら積んでいるわけだから当然重い。付属インソールが俺のサイズ感で大体20g前後ぐらいで、このシリーズはどのモデルも50gオーバー。
立ち仕事やウォーキングならクッション性でペイ出来るのだが、より足を大きく動かすランニングやスポーツだと微妙。インソールによる足の疲労改善と重量による疲労増加どちらが勝利しているか考える必要があるだろう。
ランニングシューズには向かない
クッションが向上して足に優しいのだけれど、ランニング用途にはオススメしない。
クッションが働くならいいじゃん!と思うだろう?でもダメなんだ。薄底軽量で足裏を穿つようなシューズは終わり、厚底で反発力を活かして速く走ろうという時代にシフトしているため、標準状態でクッションが完成されてるのだ。そこにクッション性を持ったインソールを加えると足裏の感触がボヤけてしまうだけ。
だから今回テストで使った「ブルックス ゴースト15」のような優れたランニングシューズに入れてもマイナスの要素しかない。仮にランニングシューズにクッションが足りないと思っているのであれば、シューズそのものの選択を誤っている。インソールじゃなくてシューズを変えるべし。
ランニングシューズに入れるとしたらクッションが強いインソールじゃなくて、足の形状をサポートするための固いインソールがいい。
シダスだとランプラス・アクションプラス、俺は持ってないんだけれど「スーパーフィート」とかそういうのがオススメだ。値段超高ぇけれど…。
個人的に唯一オススメしないのがラン
という訳で、忘れていたわけじゃないよ「マックスプロテクト ラン」。
ランの名の通りランニングシューズに適したインソールで、ウォークと同様土踏まずを固める「TPUフレックスシェル」に加え、前足部に「PUダイナミックフォーム」というクッションが付いているのが特徴。
ウォークより歩行時のクッション力は低いが、走りの速度域では「PUダイナミックフォーム」が働きクッションが効くといった感じの作り。…なんだけれどオススメはしない。理由は上記。学校で使用する運動靴が決められているならいいのかも。いわゆるクソ安い運動靴・部活シューズ向け。
TPUシェルが付いているためフィールより歩きやすいのだが、値段がウォークと同じだからあえて買う理由もない。微妙。
[ まとめ ] 長時間の立ち歩きが楽になるインソール
やたら長くなったので、まとめると…
- スニーカーやブーツの付属インソールを入れ替えると幸せになれる
- インソールはケチりすぎると効果が分かりにくい
- 少々値が張るが「シダス マックスプロテクトシリーズ」がオススメ
- 一番安い「マックスプロテクト フィール」が一番オススメ
- お金に余裕があったら「ウォーク」が最高
- フィット感を調節するのに「ジャンプ」もアリ
- ランニングシューズに不満があるならインソールじゃなくてシューズそのものを買い替えろ!
そんな感じ。
視覚的変化で喜べない商品故に抵抗があるだろうが、日々履くものなので得られる幸せは大きい。
特に歩き心地が良いとは言い難いアディダススタンスミスやコンバースオールスターなどのクラシックスタイルが好きなユーザーにオススメだ。
なお右往左往マックスプロテクトシリーズ全コレクションしてしまった身としては、フィールで満足出来ればそれで終了するのがいいと思う。
そして高みを目指したければマックスプロテクトシリーズ飛び越し、より高価なモデルを購入するのが一番効率的。超値段高いけれど。