
On定番シューズCloud6(クラウド6)の感想を述べる。
先行して『旧モデルとの比較』『防水モデルとの違い』は取り扱ったのだけれど、そう言えばCloud6をピックアップして語ってないと今更気がついた。
Cloud6はOnの定番モデル!

On Cloud6 詳細
アッパー:ポリエステルメッシュ
ミッドソール:クラウドテック
靴紐:スピード(ゴム紐)・標準シューレース
ドロップ:8mm
サイズ感:レギュラー
価格:¥18,700(2025.5現在)
上記が今回紹介するOn Cloud6(オン クラウド6)の詳細だ。
2010年スイスで創業したOnのベストセラーCloudの6作目。コンバースといったらオールスター、アディダスならスタンスミス、OnはCloudだ。
そんなOnの定番Cloudの最新作Cloud6なのだが、2025.2月にリリース。前作Cloud5が2022.2月だから、3年ぶりのアップデートになる。いつ販売になるかと、待ちに待った人も多いのでは?俺がそうだ。
というわけで、Cloud6の魅力を紹介していこう。
On Cloud6 外観
On Cloud6 側面

まず簡単に外観を見ていこう。
穴開きソール、ゴムレース、スポーティ過ぎないメッシュアッパーと見た目は斬新。コーディネートにアクセントをくれるナイスデザインだ。
この右足の外側にだけ「SWISS ENGINEERING」の文字と赤い国旗タグのアクセント付きなのもポイント。

内側
ロゴなど銀色の部分は反射素材になっていて、どの方向から見ても一か所必ず見えるように配慮がされている。夜間車を走らせる身としては大変ありがたい。
On Cloud6 上部

上から見ると、通常の靴紐ではなくゴム紐を採用しているところが目立つ。
On Cloud6 背面

ヒールにはOnロゴ。
歩くと意外と目立つ部分で、見た目そっくりな旧モデルと見分ける一番のポイントだ。
On Cloud6 底部

靴底もデコボコ。
ラバーが全面に貼られていないのは、お安めのシューズみたいにケチってるわけではなく、軽量化のためだ。
On Cloudの魅力
クラウドテッククッションで快適な歩き心地

On Cloud 6 は、デコボコと見た目愉快なCloudtec (クラウドテック)クッションによって快適な歩き心地を提供してくれる。
見た目は飾りではなく、加重を掛けると穴が潰れて衝撃を和らげ、穴の形状が元に戻る反動でポンと跳ねる実用性が伴ったものだ。
名前の如く雲のような歩き心地で、昔ながらのスニーカーやブーツしか履いたことはない人はその快適さに驚き、歩くのが楽しくなること間違いなし。
軽い運動にも使える

それでもってCloud6は走れる。ランニングシューズ顔負けっていうか、下手なランニングシューズより高性能なくらいだ。
楽に前へ進むための推進力、足やヒザに負荷が掛からないようなクッションが備わっていて、マラソン大会とかそういったものを目指していないデイリートレーナーには十分。週末に軽く走るとか、偶の人付き合いで運動するとかなら専用の靴を買わなくてOK。
ただガッチリランニングするならより適した「Cloudrunner」「Cloudmonster」とかそれ用の方がいい。というのもランニングシューズほどクッションが強力ではないからだ。デメリットっぽい書き方になったがデイリーシューズ(街歩き・普段履き)としては、そこがまた良いのだ。
クッションが強力でも歩きの速度域では使わないし、長時間立っているような時はグニャグニャ微妙に揺れて疲れるのだけれど、クラウドは硬すぎず柔すぎずバランスが取れている。
スピードレース(ゴム紐)で脱ぎ履きラクラク

伸縮性のあるスピードレース(ゴム紐)を採用しているのもポイント。
昨今スケッチャーズ スリップインズとかナイキフライイーズとかカカト部分が稼働するハンズフリーが流行っているけれど、これも足を入れるだけで履けてしまう。ハンズフリーシューズなのだ。
いや、実際のところ公式では推奨していないのだけれど、実際カカトを潰すことなく、足がブレるような緩みもなく履けるし、過去2モデルで何の問題ない。俺はサッと出かけたい時、靴の着脱必須な座敷席や靴の試履きの時は必ずクラウドを履いている。兎に角楽。

あとどんな靴にもゴム紐自体は付けられるのだが、なんかゴム紐って言うと靴紐が上手く結べない子供向け的なイメージない?ないか?
そこのところコレは最初からゴム紐前提のデザインで斬新さというか先進さみたいなモノに繋がっていて、何というか上手いなって思うのです。
On Cloud6 を細かくチェック
メッシュアッパーは通気性良好

続いて細かく外観と特徴を見ていく。
アッパーは抗菌素材のメッシュとなっている。見た目の通り夏は涼しくムレ難く、水濡れしても乾きが速い。

熱圧着のシームテープで連結されていて、足に不快な感触がしないよう工夫されている。
シュータンとスピードシューレース

スピードレース(ゴム紐)を採用し、別途付属している通常のレースにも交換可能だ。
運動時ガッチリ縛りたい派に嬉しい2段ハトメ(サブホール)が搭載されているのもポイント。

シュータンのクッションは薄くもなく厚くもなく3mm程度。
アッパーと繋がれたガゼットタン構造のため、歩いている内に徐々にズレるアレは発生しない。
ライニングクッションは厚手

履き口まわりのクッションはエントリーランニングシューズと同じくらい特盛。
内部に入っているヒールカップと合わせて、カカト周りを固めてくれる。
見た目独特なクラウドテックソール

穴開きミッドソール クラウドテック。
ルーツは輪切りにした水道ホースを靴底にくっつけたことから始まったらしく、雲ではなかったりする。
ドロップは8mm(つま先部とかかと部の高さの差)で、一番厚みのある部分で36mm程度。厚くもなく薄くもなくといったところか。
アウトソールラバーを必要な部分にのみ配置

先行して触れた通り底ゴム部分が少ないのは、軽量化のためだ。
グリップは中々のもので、コンクリート、アスファルトでは全く問題ない。コンビニなど店舗のフロア・タイルなど人工物の上では、絶賛出来ないが必要十分。
内部に樹脂プレート スピードボード搭載

ミッドソールの中に樹脂プレート「スピードボード」を搭載しているのもポイント。
プレートがしなることで歩行をアシストしてくれ、不要な捻じれを抑えてくれる。
インソールはオーソライト社のモノを採用

インソール大手メーカー オーソライトの「オーソライトハイブリッド」を採用。
このハイブリッドは、しっとりとした低反発素材感で、ランニングシューズというよりトレッキングシューズでよく見かけるものだ。以外なものを使用してきたなという印象。
On Cloud6 重量(27.0cm)

重量は27.0cmで「272g」だった。
トレーニング用ランニングシューズ相当で、スニーカーだと大体300g以上だから軽量なシューズと言える。長時間歩く際には有難い。
Cloud6 の良くないところ

都合の良いところ多めで、ここまで紹介してきたけれど、悪いところもシッカリ紹介しておこう。
- 通気性が高く冬は寒い
- 水に濡れると足まですぐに濡れる
- 靴底溝に石などが詰まる
- 底ゴムに厚みがなく劣化が早い
- 底ゴム溝が浅く水濡れした場所で滑りやすい
- 交換用のゴム紐が販売されていない
といったところ。
色々とトレードオフなもんで、涼しくて速乾性がある代わりに気温が低いと寒くて水が浸み込みやすい。
クラウドテック搭載のOnシューズ全般溝が深くないので湿った路面に強くないのと、溝に小石や泥などが詰まるのはご愛敬だ。2~3cmぐらいの石が超挟まる。
あと柔らかいメッシュ素材で底ゴムの量が少ないため、昔ながらのレザースニーカーほどタフではない。弱いって訳ではないんだけれど、長いこと使えるシューズではないっていうのは押さえておくべき。
On Cloud6 サイズ感

サイズ感。
靴の特徴としては、長さは標準。爪先の空間は狭くもなく広くもなく。シュータンがアッパーと連結されており、外羽方式で中足部の可動域はそこそこ。内側のクッションが厚い。タイトという程ではないが、幅広サイズではない。といった感じ。
感触としてはエントリー・ジョグ用の2Eサイズランニングシューズに近い。OnだとCloud5よりCloudrunner、他社だとナイキペガサス、アシックスGT2000、アディダスアディゼロSL、ミズノウェーブライダーなどなど靴内部のクッションが厚いやつから、シュータンの厚みを少し減らしたぐらいのイメージ。それらと同じサイズでOK。
俺はいつも通りのサイズ。ハーフサイズ下の26.5cmも悪くはないのだが、厚みのある靴下だと小指の圧迫が気になった。
幅広足の自覚がありワイドサイズ(4E以上)をよく買う方は、ハーフサイズ上げか、Onの中でも幅広気味に作られているCloudtiltとか別モデルを検討した方がいいかもしれない。
On On Cloud6 は前作と見た目変わってない?

ところで今更だが、画像が最新のCloud6(左)と前作Cloud5(右)。なのだけれど前作を知っている人は、どこが変わったの?って思ったはずだ。そこがいいんだ!
技術の進歩と時代の流れに合わせて、大きく形を崩さずチョイチョイ改良していく…それがベスト!(個人的な意見)。1世代だとよく分からず、2~3世代離れたモデルを見ると「結構変わっているね」と思えるくらいが、いいと思うのですよ。
どこが変わったか知りたい人は『On 「Cloud6」と「Cloud5」の違いをチェック』見て欲しい(宣伝)。意外と違う。
On Cloud6 -普段履きから運動にまで使える楽履きシューズ-

Cloud6は魅力的なビジュアル、お手軽に履ける構造、デイリーユースに適したクッション、ランニングにも対応できる多用途さが魅力だ。こんなシューズ中々ない。
気になる方は是非手に取ってみて欲しい。