チョットお高いキーボード「FILCO Majestouch2 HAKUA」を買った。
メカニカルキーボードは以前から興味あったのだけれど、俺あまり家でタイピングしないから必要ないなぁ~と思ってスルーしていた商品。
当ブログ更新頻度は微妙だが何やかんや半年続いているし、皆様のお陰でブログサーバー代は自家発電してくれるようにもなった。ブログ運営モチベーションアップという建前の元Let's購入!1ヶ月ほど使用した感想を述べる。
メカニカルキーボードって何?
まずメカニカルキーボードとは何だ?というかそもそもキーボードの種類なんてあるの?ってお話。
キーボードの機構には種類が幾つかあってそれが以下になる。
メンブレンキーボード
もっとも流通している基本的な構造。
キー下にラバーカップが付いていてその反発でキーが上下するという仕組み。
メリットは比較的安価である事、デメリットは打鍵感が他種より優れていない場合が多い。
パンタグラフキーボード
メンブレン式で使用していたラバーカップの代わりに、パンタグラフを用いたキーボード。
パンタグラフはX字型のバネのような物。キー全体を支持できるから押した時にキーが傾かずメンブレンより安定感がある。
薄型構造に向いていて、画像のようなノートパソコン何かは大体コレ。
メリットは薄く軽量である事、デメリットはキーストロークが浅い事(好みの人にとっては+)。
メカニカルキーボード
キー一つ一つに独立した機械式スイッチを配置している。
スイッチにはバネが取り付けられており打鍵感が良い。
独立スイッチの種類が多く好みの感触が選択できる。
デメリットは複雑構造故に重量があり値段がお高い事。
静電容量無接点方式キーボード
無接点構造(電極が近づけば回路が接続され入力を認識する仕組み)を採用していている。
物理的な接点を持たないため、底付きがなく軽い打鍵感を持ち耐久性が高い。
無接点構造はメンブレンと比較すると、複雑であるためコストがかかる。従ってこの構造を採用しているキーボードは、拘った高額帯キーボードが多い。つまりデメリットは値段がお高い事。
色々発展型とかもあったりするけれど、ザックリと分けるならこの4種。
取り敢えずコストと持ち運びを考えなかったら「メカニカルキーボード」か「静電容量無接点方式キーボード」が最強と言うわけだ!
しかし最強キーボード二種類はお高いから、考えないで適当に購入したらコストの安い「メンブレンキーボード」「パンタグラフキーボード」のどちらかになる。
俺の目的は「ブログ運営モチベーションアップ」は建前で「私キーボード拘ってます」って感じ出したいってのが主。だから一般的には使用されていない「メカニカルキーボード」か「静電容量無接点方式キーボード」欲しい。お値段する買い物なんて大体そんなもんでしょう?
自称日本製プレミアムキーボード最高峰の「静電容量無接点方式 東プレRealforce」も唆られたが、今回選んだのはメカニカルキーボード!!後述する軸選びとかして、ワクワクしたかったのです。
メカニカルキーボード軸の種類
メカニカルキーボードでは上記画像のような機械式スイッチが各キーに付いている。これは種類によって感触が違って好みの打鍵感を選択出来るという代物。押したあとの跳ね上がり重視にしたり、強く叩きたいから固めにするとか自由自在。
更に交換が可能だから一部キーだけ別のスイッチにすることも出来るし、壊れた場合もスイッチ一つ取り替えればそれで解決!そう長期間使うことが出来るのだ。無駄にお高いわけではない。
今回俺が購入したダイヤテック「FILCO」では、ドイツCHERRY社「CHERRY MX メカニカルスイッチ」というメカニカルスイッチ界のド定番が使用されている。
主に使われている物の特徴は以下。
メカニカルキーボード軸の種類
・MX茶軸:接点部に僅かなスイッチ感がある。スタンダードなタイプ。
・MX赤軸:クリック感が薄く、軽いキータッチで静か。
・MX桃軸:赤軸と同様の特徴があり、打鍵音が30%削減される静音スイッチ
・MX黒軸:赤軸と同様の特徴と高い反発力でキーの戻りが速い。
・MX青軸:カチッと音が鳴りスイッチ感がある。
軸が違うと同じ形のキーボードでも全くの別物。スタンダードの「茶軸」、ゲーム用途に「青軸」、静音性が欲しければ「赤軸」「桃軸」というのがよく見かける意見だが、あくまでも一般論。だから購入する場合には、実店舗で感触を確かめることをオススメする。
実店舗で色々試したのだけれど、どれも悪くない。青がカチカチスイッチ感あって楽しいか?桃が静かで感触軽いし良いのか?黒のスパッと押し戻す感触もいいぞ!だんだん良く分からんくなってきたから、俺はもっともスタンダードな「MX茶軸」を選んだ。
FILCO Majestouch2 HAKUA 詳細
Majestouch 2 HAKUA 108 日本語 CHERRY MX茶軸
・外形寸法:幅440×奥行130×高さ38.5mm
・重量:1.2kg
・キーピッチ:19mm/3.7~4mm ±0.5mm
・USBケーブル長:1.5m(直付)
・インターフェース:USB2.0(PS/2変換アダプター付)
・Nキーロールオーバー対応(USB接続時6キー、PS/2接続フルキー)
・保証期間:1年間
・定価(税込み):¥15,074
俺が今回購入した製品はキーボード販売老舗ブランドの一つダイヤテックが販売する「FILCO Majestouch 2 HAKUA 108 日本語 CHERRY MX茶軸」。型番は「FKBN108M/JMW2SHK」。基本的な日本語配列にしてテンキー付きの無難なモデルである。PC用品は可能な限り白で染めたいので真っ白なこのキーボードは大変有難い。PC用品は黒の方が需要多くて白製品少ないんだよ。
「HAKUA」という名前にはやっぱり触れたい。
白亜『土質石灰石。貝がらなどから成る柔らかい白色の土。白墨の原料、白壁の塗料などになる。』とのことだけれど、なんで大文字アルファベットでHAKUA?突然どうした?ホワイトで良くない?って思ってしまった。アルファベットで名前を表記したり、「✟」や「∞」をつけてカッコいいと思える感性は死んでしまった模様。俺もオッサンになったのだなぁと染み染みと思う。成長と悲しみを感じる。
因みに2021年5月中旬頃からこのキーボードのワイヤレスバージョン「Majestouch Convertible 2 HAKUA」が販売される予定であるが、俺はワイヤレス機能を活用するつもりはないから有線にした。有線でも使えるし差額2,000円ぐらいのようなので、これから購入するするのであればアリなのではないだろうか?
FILCO Majestouch2 HAKUA 開封レビュー
OhマジかよAmazon↓↓まさかの外装にシールつけての直発送。左側には配送先など書かれたシールがガッツリ貼られていた。Amazonじゃなくてダイヤテック側の判断なのだろうけれどチョット残念。
見られて恥ずかしい物じゃぁないけれど宅配の人にはモロバレだったりするし、将来的に売却を検討している場合にはやや価値が落ちるような気がする微妙。
外装の見た目は白でシンプル「Majestouch2 HAKUA」の名が刻まれている。HAKUAの部分については銀色ピカピカ。
裏面には商品概要と問い合わせ先。Made in Taiwan。
ダイヤテックは1996年から台湾に事務所を抱えたり、2003年にLED製造事業のために台湾で「共栄光電股份有限公司」なる企業設立と台湾との関係があったりする。多分その関係でメイドインタイワン。
開封
付属品は本体とPS/2変換アダプター、取り扱い説明書とFILCOキーボード工房商品の紹介一枚紙。
一般的にお安いとは言えないキーボード購入したばっかりなのにセミオーダーキーボードの紹介入れられてもねぇ…。
FILCO Majestouch2 HAKUA 外観レビュー
HAKUAだけに真っ白キーボード。なんか写真が今一つで黄ばんで見えるけれど真っ白。当然ながら汚れやすい。老化と共に少しずつ収まってきて入るものの、俺の両生類系手汗ネチャネチャハンドだと長時間使用後少し黒っぽくなる。体質的なもんだから汚いとか言うんじゃねぇ!手は洗ってるし、風呂は入っている。
真っ白ボディで誤魔化されているけれど、形状も素材もレトロ感丸出し玄人の道具。職場に置いても見た目だけで、お高い商品と気がつく人はまずいないだろう。当商品のようなスタンダードな単色塗装タイプに一万円以上の機器を感じさせる見た目は皆無。なんか分厚い普通のキーボード。
最近ではコレが商売する上で駄目だと気がついたのか、FILCOも含めキーボード業界では塗装こだわったり、光らせたり頑張っている模様。ゲーミング的な色気が欲しければそちらを購入するべき。
側面はこんな感じ。
それぞれの段で傾斜角が異なるステップカルチャを採用している。傾斜がついていると打ちやすく、手の負荷が軽減するらしい。
下段側が少し持ち上がっているから所謂シリンドリカルステップスカルプチャってヤツ。
ダイヤテックではパームレストなる手を置く木片をやけに公式でプッシュしているのだけれど、それには理由がある。高さが2cm程と結構なものなんだ。キーの位置が高く手が浮いてしまうから、パームレストなしでの長時間のタイプはキツイ。
取り敢えず1ヶ月布を重ねてパームレストの代用をしているけれど、見窄らしいしそのうち購入する。というわけで長時間使用するならパームレスト必須。
ロゴとランプ
FILCOロゴはプリントではなくてわざわさ別パーツ埋込式。素材も金属を使用している。ロゴに拘りを持つことは良い。
キーボードお馴染み3ロックキーのランプは青色LED。もっと柔らかい光であった方が俺好みではあったが許容範囲内。俺の使用用途ではCapsが光ることは永遠にないし、Scrollもこれが最後の輝きかもしれない。ちなみに俺はCapsにバックキーを割り当てている人。
ケーブルはセンターからの直結方式。ケーブルを束ねるFILCOロゴ付きバンドがいい感じ。USB2.0。
PS/2変換アダプターの紫が主張激しい。キーボードマニアでなければなんじゃこれりゃ?ってなるこの紫PS/2コネクタさんはUSB企画が主流になる前のキーボード専用端子である。
「そんな化石企画端子付ける場所ねぇよ」と思わせておいて、自作系デスクトップPCだったら意外と付いているので利用すると良い。必要かどうかは置いておいてNキーロールオーバー(キー同時押し機能)が強化されるし、何よりUSBソケットが一つ分浮く。
写真のようにキーの取り外しが可能だ。外すのは面倒だが掃除は捗る。
キーは指に沿うようにテーパーがかかっている。
素材はABS樹脂で文字はレザー刻印。PUコーティングを施したもののようだ。文字はレザープリントだからそう簡単に剥げないと思うが、PUコートは質感的に将来的に剥げてテカる気がする。値段から考えるとクオリティは高いとは言えない。別売りの2色形成タイプが標準装備になって欲しいものだ。
CHERRY MXスイッチ 茶軸さん
CHERRY MXスイッチ或いは互換品を購入すれば取り替えられる。お陰で壊れても安心だし、小指だけ軽い軸にしたり、親指を重い軸にしたりとカスタムも可能。
「Enterキー」「スペースキー」などの大型キーには、安定性を上昇させるためのスタビライザーなる針金部品が入っている。取り外し方は「ダイヤテック公式サイト」下の方。
俺は最初分からなくて無理くり外したのだけれど絶対にやってはいけない。画像左側にある小さな樹脂パーツで固定されており、破損したら有償修理。いきなり壊すところだった危ねぇ。
裏面
接地面の滑り止めラバーは四箇所。少ないように思えるが、重量がそもそもあるからそう簡単にズレるもんでもない。
この筐体手に持ったとき明らかに「普通じゃねぇな」って重量を持っているが、それを支えるスタンドは貧弱に見える。ここだけ光沢感が妙に違うので強化プラスチックだったりするのだろうか?分からんが、一応機能状は問題ない。
しかし滑り止めラバーは接着の質が微妙なので、開閉を繰り返すとラバーは取れてしまう気がしてならない。頻繁な開閉は止めたほうが良さげ。
FILCO Majestouch2 HAKUA CHERRY MX茶軸 の使用感
俺が購入したのはスイッチの中でもっともスタンダードである「CHERRY MXスイッチ 茶軸」なのだけれど、タイプしてまず気づくのは滑らかな打鍵感。メンブレンのゴムを潰すあの感もパンタグラフのキーを底に打ち込む感もない。スイッチを押しているソレ。イイぞ実に滑らかで軽やか!押下圧55cNは絶妙だ。抵抗が薄く底をつけば手に残る確かにスイッチを押した感。そして底に達したキーはバネの力で指先を押し上げるように戻ってくる。この軽やかさは長時間入力した時の疲労感に繋がるだろう。
青軸のカッチンカッチンスイッチです!って感じにも、黒軸のスパッ!と反発する感じにも惹かれたんだけれど、やはり茶軸にしてよかった。スタンダードはやはり伊達ではない!多くの人から好まれるからこそのスタンダード。悩んだり分からないなら茶軸でOK。
あとこの筐体は人を撲殺出来そうなガチガチの硬さと、重量1.25kgとノートパソコンばりの重量があるが、その剛性と重量がタイピングの快適さに繋がっている。タイプライターばりにガッチャンガッチャン強くタイプしたところでズレやしない。軽やかな打鍵感そして筐体の剛性と重量がこのキーボードを素晴らしいものにしているのだろう。
ただ「CHERRY MXピンク軸」なる静音重視の軸が存在するだけあって、俺の購入した「CHERRY MX 茶軸」の打鍵音はそれなり。同室に第三者がいる空間ではあまり使いたいもんでもない。打鍵が弱くてもキーボード入力してます!って感じの音がスコスコスコスコ。バネのコーンと響く小さな金属音も静かな空間だと気になるだろう。使用空間を考慮する必要があるのが弱点。だが俺はボッチだから関係ない。
あと気になる人多いと思うタイピングの速度は上がるかどうかって話に移る。コイツを使用して全力でタイピングしてみた。
軽やかに沈むキー!後押ししてくれるスプリング!カタカタと響く音はいつもよりリズミカル!あぁ!行ける!!俺の指はいつもより跳ね上がるように舞っている!!我が生涯におけるタイピング新記録を確信した。
結果:「6年程使用していた4000円台のパンタグラフ」>「FILCO Majestouch2 HAKUA」≧「2000円台メンブレン」>>「サーフェスプロのペナペナキーボード」
俺はタイピング分間300~320打ぐらいで特別遅いわけでもないし、速いわけでもない微妙なレベルなのだけれど、どのキーボードを使用しても打数は誤差の範囲内。キーボードなんて慣れが一番需要ということを実感することになった。現状長年使用したストローク短いパンタグラフの方がシックリくる。
そうあんまり変化なかった。滑らか軽やかって言ったけれど感触の話であって、入力速度にハッキリと影響が出るかというとソレは違う。薄型ノートパソコンのストローク感皆無な糞キーボードやキー配列がよっぽどイカれているものからの切り替えじゃない限りそんなに変化ないはず。
俗に言う「速く打てて疲れにくい」キーボードである事は間違いないだろう。ただいくら形状や感触が良くとも、一般ピーポーが購入してグン!とタイプ効率が上がるようなマジックアイテムではないのだ。「そんなことはない!高額キーボードでタイプ速度が上がった」って言う人はいると思うけれど、それは高額キーボードを手にしてテンション上がった貴方の努力だと断言しよう。キーボードは分間5打ぐらいの効率アップにしかなっていない。
自己満足の世界なのだ。グニグニと底付きしているだけではなく、このスコスコスイッチを押している感触は気持ちがいい。良い道具は効率やら生産性どうのこうの以外にも、純粋にテンションブチ上げる効果があるのだよ。自己満足バンザイ!長時間キーボードに触れる人であれば、後悔しない買い物だと思う。
当レビュー対象。割と貴重な白製品。
今から購入するなら値段変わらんし、ワイヤレスのConvertibleでもいい気がする。
東プレリアルフォースも良い感じの白筐体出してきたね。ちょい高いけれど…。
後日購入したリストレスト。白系フルキーボード用の選択肢無すぎ。