On Cloudmonster レビュー [ かたいのにやわいランニングシューズ ]

On Cloud5 Waterproofを手にしてから Onのランニングシューズが欲しくなるまで、そう時間はかからなかった。デイリーユースシューズでこんなにも快適なのに、ランニングシューズだとどうなるのだろう?

では何を購入する?Onの原点たる「Cloud surfer」か?大人気Cloudの流れをくむ「Cloud X」か?最頂点「Cloudboom Echo」行っちゃうか?色々悩んだけれど最終的に選んだのは「Cloudmonster」だった。

俺のクソどうでもいい購入経緯

まず俺のクソどうでもいい購入経緯。
スイスの新興シューズメーカーOn(オン)には沢山のラインナップがあるのだけれど、当レビュー対象である「Cloudmonster(クラウド モンスター)」はその中でも突き抜けて評判が良い。動画や雑誌での紹介が、他のOnランニングシューズの倍以上あって絶賛の声が多いのだ。あまりに評判良くてOnジャパンが宣伝のために金払って配っている節が若干感じられるものの、それを考慮しても良さげ。2022年10月現在 Onでランニングシューズ買うなら Cloudmonsterで決まりと言っていいの勢いすら感じる。

そして何より上記画像の色に惚れた。Frost(フロスト)/ Surf(サーフ)というのだが、ソールカラーがドストライク。そうして我が On初めてのランニングシューズはフロストサーフカラー Cloudmonster に決まった。しかし買う気満々で店頭に乗り込んだのに黒と紫しかない。売り切れだった。どうやら Onは一回品切れると、次の入荷まで時間が掛かるようで2ヶ月待った。

何が言いたかったというと「気に入った色が買えて嬉しいです」というのと「油断すると売り切れる」という2点。黒と紫は結構在庫あるみたいだけれど、その他はすぐなくなるから注意して欲しい。

Cloudmonster の外観

https://www.on-running.com/ja-jp/products/cloudmonster/mens/acai-aloe

クラウドモンスター:On史上最大の CloudTec® が実現する超ド級のクッショニングとエネルギーリターン。ロードを爽快に駆け抜けるモンスターシューズです。

…というわけで、色に拘ったせいで想定より入手が遅れたが On最大級のクッション性能を持つランニングシューズである「Cloud monster(クラウド モンスター)」の紹介をしよう。上記の公式紹介通り Onランニングシューズカテゴリー最上級クッション性を持ったロング走行向けのシューズだ。

カラーリングは少なめ

俺の購入したカラーは前述のとおり「Frost(フロスト)/ Surf(サーフ)」というアッパーが白、ソールがサーフグリーンカラーのモデルとなる。今ラインナップされているのはその他に「All Black(オールブラック)」「Acai(アサイー)/ Aloe(アロエ)」限定カラーの「All White(オールホワイト)」4種類のみ。もう少しカラーラインナップ増やして欲しいところだ。(追記:…とレビューした数日後2種類ほど追加があった。)

なお俺としてはフロストサーフが好き過ぎるだけで、汎用性が高く街歩きにもガンガン使えそうなブラック&ホワイト、大衆受け良くなそうなヴァイオレンスなアサイーカラーも好き。

アッパーは柔らかく通気性良好

アッパー材は縫い目が少なくシームレスな一層「エンジニアードメッシュ」。素材が最近多い樹脂感のあるものじゃなく、布感(ポリエステル製)があるものだから足当たりが柔らかい。通気性も良好で汗や水を吸った時の蒸発も早いと、完成度の高いアッパー材だ。

シュータン周りは工夫が沢山

シュータン、シューレース周りについては、甲の流れに沿うように軽く斜めになっている。効果の程は正直分からないが、この形の方が血管の多く通る部分を躱せる故に不快度が低いらしい。レースホールが若干左右非対称だったりするのも何らかの効果があるのだろう。分からんけれど。

シュータンはソコソコ薄目。斜めに入った On CLOUDMONSTER の文字が入った樹脂コートはデザインと実用性を両立して見事。これで硬さを確保し、タンの不要な捻じれや折れを抑制している訳だ。

シュータンはソールまで連結している昨今のランニングシューズではよくあるタイプ。側面の剛性強化とシュータンの捻じれ抑止になるらしい。

厚みがあり安定したヒール

ヒール周りは軽量化をしていくとまず削られる部分なのだけれど、このモデルはメッシュとクッション共にかなり厚め。昨今ゴリゴリに削っていくメーカーが多いので、厚みがあってカッチリ柔らかいスタンダードな感じは逆に新鮮だ。誰もが安心して履ける形状だと思う。

右足外側だけスイス国旗タグが付いているのは、Onのシューズの特徴の一つだ。お洒落。

ただヒール立ち上がりが、硬いのか、形状が悪いのか分からないがショートソックスを履くと微妙に擦れて痛い。くるぶし上のソックスをオススメする。

デュアルクラウドテックが目を引く

側面からみるとこのような感じ。アッパーの材質が踵にかけて変わっているなとか、プリントされているCloudTec®の"登録商標®"を何で入れたのだろうとかそんなことどうでも良くなるくらい、厚みのある穴あきソール デュアルクラウドテックが目を引く。ソールの厚みは前足36mmでヒールが48mmぐらい。

このデュアルクラウドテックは通常のクラウドテック通称ちくわと違い、ハチの巣のような六角形が上下に並んだものとなっている。厚みがあるのと、穴の量が多い故増して鮮烈な印象を与えてくれるのが特徴だ。

デュアルクラウドテックの上には、Helion(ヘリオン)スーパーフォームという弾力のある素材がついている。

アウトソールのラバーは前方と後方のみで、中間位置については軽量化のため省略されている。実用上支障はあまりないのだが、ラバーが載っていない部分の摩耗が激しく見た目がカッコ悪くなるのが欠点。

隙間から見えるのは、反発性と剛性を補助するSpeedboard(スピードボード)。ポリプロピレン製でカーボンではない。

Cloudmonster 重量(27.5cm)

Cloud monster 27.5cmの重量は「286g」であった。インソール単体だと「14g」
ゴリゴリのレーシングシューズを除くプレート搭載厚底靴としては標準的と言っていいだろう。昨今流行りの重量をクッションと反発性で補助するタイプだ。Cloud monster を選んだ理由の一つには重量もあって、On厚底シューズのラインナップだと比較的軽めのモデルだったりする。

Cloudmonster サイズ感

Cloud monster のサイズは全体的に癖がなく非常に履きやすい靴だと感じた。広いとか狭いとか言い難い極めて標準的な中間。標準より細目の足に該当する俺の場合ただ足入れすると緩いのだけれど、紐を縛ってやればピッタリとフィットする。様々な脚の形に対応している懐の広い印象だ。

俺の場合いつも27.5cm前後なのだけれど、このモデルは27.5cm。いつものサイズ感で大丈夫だろう。

On公式サイトでは自社や他社の靴と比較して推奨サイズを出してくれるから参考にするといいだろう。上記は所有している On Cloud 5 28.0cm で検索してみた結果。 Cloud monster 27.5cm 推奨だからバッチリだ(Cloud 5 は27.5cmでも良かった感あるが…)。

Cloudmonster 走行レビュー

さて走ってなんぼのモンだから走った感想を述べよう。
10年ぶりぐらいに大会に出てフルマラソン距離走った上での感想だ。なお補給所でダラダラ休んで、華麗に5時間オーバーした。ハーフまでだな…フルは無理!!もうしばらくいいや。というわけで健康のために走っているだけのクソ雑魚ランナーなので話半分で見て戴きたい。

かたいのにやわい

まず最初にこの靴を履いて頭に浮かんできたのは「かたいのにやわい」という4歳児みたいな感想だ。やべぇこんなアホみたいなレビューを書く訳にはいかない!そう誓い走行距離を重ねた。そして300kmを超えた今改めて感想を述べる。「このくつはかたいのにやわいです」

いやマジで「硬いのに柔い」。
というのもこの靴に使用されているソール材 デュアルクラウドテックとヘリオンスーパーソールは、ナイキzoomXやアディダスライトストライクProなど他社製品と比べると圧倒的に硬い。指でつついてもあまり凹まない硬さがあるソール材だ。

だが硬いとショック吸収が出来ない。そこで登場するのがデュアルクラウドテックの空洞というわけ。着地などの強い力がかかったときのみ空洞が潰れ衝撃を吸収してくれるという仕組みになってるのだ。

要するにショックを吸収する(空洞が潰れる)瞬間だけ柔くて、基本的には硬いのだ。
柔いソール材は少なからず横軸へのブレがあるのだけれど、硬いソールのお陰でブレや歪みがなく薄底の靴のような縦軸への鋭い蹴りだしが出来る。でもカカトを落とすような場面では、空洞がしっかりショックを吸収そして反発。実に良く出来た構成だ。

地面の感触が掴みやすくブレがないから起伏やコーナーがあっても楽だし、足を運ぶのが億劫な場面でもクッションと反発が働き自然に前に進める。久しぶりにフルマラソンを走ったのだけれど、完全にこの靴のお陰でゴールまで辿り着いたと言っていい。数年前と比べると靴の技術進歩のおかげで楽になったもんですな。

歩きでも良い感じ。街歩きに使える。

カッコェェ欲しい

そんでもってもう一つ素晴らしいポイントがあって、それは歩きの速度域でも足に優しく使いやすいことだ。基本硬いから設置感があってブレにくいし、カカトが降りた時と蹴り出しの一瞬だけは柔らかくなるのでショックが伝わりにくい。見た目も昔ながらのザ運動靴って感じでもなくハイテクシューズ感がある故に街歩きや普段使いにも使える。使いやすいカラーのオールブラックとオールホワイトを用意しているのもそういうことだろう。

これは完全に想定外。通常どちらかに寄るのだ。ラン用を普段履きにするとどうしても見た目からその雰囲気が出てしまうし、両立出来そうなモデルはラン用途では半端だったりする。その点このシューズはランニングもウォーキングも完璧。

ヤバいなぁ…普段履きにオール白黒欲しくなってきた。でも同じ靴買ってもブログ記事増やしにくいし、お金にそもそも余裕がないから買わないぞ。買わないぞ。

Cloudmonster の気になる点

どんな靴でもパーフェクトはない。何かに特化すれば何かを失う大体そんなもんだが、このクラウドモンスターでもいくつか気になった点があったので指摘しておく。

なおクラウドテックの穴や溝に石や土が詰まるんじゃない?と思ったのだが意外と問題ない。多少の不整地なら大丈夫だ。

高速シューズではない

Web上に距離が「ロング」、クッションが「最大」と記載されている通り、当たり前過ぎて記載するのも微妙なんだが、速く走るためのシューズではない。このソール材はクッションの反発による加速性より、衝撃吸収性を重視しているためだ。

反発性がないという訳ではないのだが、より加速力に繋がる靴が世には沢山ある故に短距離を全力全開で走り抜くとかそういった用途にはコレジャナイ感がある。

雨天時のグリップ力は微妙&消耗も早い

雨天時のグリップ力は微妙だ。すごく悪い訳ではないが、アディダスコンチネンタルラバーやプーマグリップと比べると2段は落ちる。コンクリートの上は大丈夫だけれど、マンホールやタイルの上はそれなりに滑るから雨天時積極的に選びたいシューズではない。ラバーに刻まれている溝が浅いから排水性が低いのだと思う。設置面積がクラウドテックの凹凸で取られているのも痛い。間違いなくクラウドテック構造の弱点だ。

それとラバーに厚みがない上にゴムの柔らかさでグリップするタイプなので、あまり長期的には使えないだろう。まだ削りきっていないから正確な距離は言えないが、ラバーのライフは他社トレーニング用ランニングシューズの半分以下なのは間違いない。ゴリゴリゴムが削れてビビる。

Cloudmonster は「かたいのにやわい」

On Cloud monster(オン クラウド モンスター)は個人的に大ヒット。横への捻じれが一切なく、前へと自然と進む推進力もあってクッションも良好。足を包むアッパーの仕上げにも文句はない。完璧だ。

強いて言えばOnシューズ全般に言えることだが1万円を超えて2万円近いので、まぁまぁ覚悟のいるお買い物ではあるのが欠点か?オールブラック・ホワイトを購入しておけば、一足でランニングにも普段使い用途でもガンガン使えると思うので考え方次第ではお買い得なような気がする。するか?

デュアルクラウドテックの持つ「かたいのにやわい」そんな不思議な感触は、試し履きでも分かると思う。大変面白く実用的なシューズなので是非店頭で体験して欲しい。

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