「Xiaomi Mi 11 Lite 5G」用に画面保護フィルムを購入した。端末には最初から保護フィルムが貼ってあるのに、なぜわざわざ別売りフィルムを購入したかというと初期フィルムどえらく指すべり悪いのよ。
最初からフィルム貼っている事自体は、とても有難いし機械によってめちゃくちゃ正確に貼られているのを剥がしてしまうのは、勿体ないという気がする。
だが触れるたびに「滑り悪りぃな」と思い続けるのも微妙なので、思い切って変えることにした。
樹脂フィルムとガラスフィルムのメリット・デメリット
商品の話に移る前にスマートフォン画面保護フィルム市場で主に使用されている素材である「樹脂製フィルム」所謂普通のシールフィルムと「ガラス製フィルム」の特徴についてまとめる。
樹脂フィルム | ガラスフィルム | |
---|---|---|
傷付き | 付きやすい | 付きにくい |
衝撃からの保護 | 低い | 高い |
厚さ | 薄い | 厚い |
重量 | 軽い | 重い |
透過率 | 低い | 高い |
フィルムの耐久性 | 割れない | 割れる |
値段 | 安い | 高い |
樹脂フィルムは薄く軽いけれども、傷と衝撃に弱い。ガラスフィルムは硬く透明度が高く丈夫だけれども、割れるし重く厚い。どちらが悪いとかじゃなくて一長一短ということ。最強万能フィルムは市場に存在しないから己の好みに合わせて選択するのが大切なのだ。
ただ改良しデメリットなくしたフィルムも存在して「樹脂フィルムなのに耐衝撃性」があったり「ガラスフィルムで安い」とか様々だ。今回はそんな弱点を補ったフィルムの一つを紹介する。
ミヤビックス OverLay Plus 9H の特徴
購入したのは、耐衝撃より軽量性を重視したためガラスフィルムではなくて樹脂フィルム。陰ながら進化していた日本老舗フィルムメーカーミヤビックスの「OverLay Plus 9H」をチョイスした。
「OverLay Plus 9H」のPRポイントは、樹脂フィルムの上にコーティングを施したことにより「9H」の硬度があると謳っているところにある。
「9H」硬度というのは「鉛筆硬度」という基準で、硬さ「9Hの鉛筆」でこすって傷が付きませんでしたという規格。鉛筆芯のB、HB、F、H、2H……の9H。以前「ガラスフィルムレビュー」で鉛筆硬度規格をボロクソに批判したけれども、樹脂フィルムだとソコソコ目安になったりする。
通常の樹脂フィルムの鉛筆硬度は「硬度3~4H」で、先の尖ったプラスチックとかで傷がつけられる程度の硬さ。それに対してOverLay Plus 9Hの「9H」硬度というのは、尖った金属で軽く擦っても大凡問題ない程度と分かるからだ。
「9H硬度」=「ガラスフィルム同様の硬さ」という訳ではないが、間違いなく通常の樹脂フィルムより傷に強い。そう樹脂製フィルムの弱点の一つである「傷への弱さ」を克服していることが、この商品の特徴なのだ。
ミヤビックス OverLay Plus 9H Plus のパッケージと内容物
ミヤビックスのパッケージというと黄緑色な印象があったが、この「OverLay Plus 9H」はカーボン柄な黒色。よく有りがちなガチャガチャウリ文句刻んでいるデザインではないのが私的に好印象。
ただこのパッケージ厚紙素材ですらないただの"薄い光沢紙"である。強度的に大丈夫なのかい?
パッケージには今はスッカリ廃れたipod風な何かやゲーム、PCのアイコンがある。色んな商品でこのデザインを使いまわしているのだろう。
商品識別は画像なし文字のみ書いたシールだから、端末名称を覚えていないライト層には優しくない。
内容物
- フィルム
- クロス
わぉ↓保護フィルム本体と如何にも使い捨てな小さなドライクロスのみ。中華製品の過剰付属品に慣れてきた今だとビックリの簡素さ。樹脂フィルムにしてはソコソコお値段するのにね…。
最近の付属品定番な位置決めシールやら埃取りシールなんてないし、貼りやすいようにシール台紙を二分割するような工夫もない。良く言えば付加価値で飾っていない、悪く言えば質素。
紙パッケージ&最小限内容物と中々見ないレベルのスーパーチープだが、フィルムさえシッカリしていれば、それで良いということで目を瞑る。
ミヤビックス OverLay Plus 9H Plus 貼り付けの感想
貼り付けに関して最も注意するべきは、どのようなタイプのフィルムであっても共通の課題「埃」の付着。なので俺的には、埃の少ない使用後の風呂場で埃の発生源である衣類を脱ぎ貼付けすることを推奨したい。アホみたいな話に聞こえるかもしれないけれども、失敗したときの精神的苦痛とコストを考えると実に悪くない戦法。
このフィルムを貼ってみた感想だが、ゆとりを持って作るメーカーが多い中縁や穴がほぼほぼジャストサイズだから位置決めは重要となる。幸いある程度貼って剥がしてを繰り替えすことが出来るタイプなので、一発で決める必要はない。だから何とかなるだろう。
あと普通に貼ると上記画像のように、気泡が残りやすい。優しく付属のクロスやクレジットカードのようなカードで、画面縁に向け押し出していくと簡単に抜けるから慌てないことだ。
単品1,000円オーバーな商品だし付属品にエア抜き用のヘラが欲しかったな!
貼り付け直後は、末端部分の接着が浮くことがあるけれども時間が立つと落ち着く。
Mi 11 Lite 5G OverLay Plus 9H Plus レビュー
貼り付け完了。
触り心地はサラサラスベスベなアンチグレアフィルム(非光沢)によくあるそれ。良い意味で普通。
指紋や油分は付かないことを目指したタイプではないようで、付くけれども目立たないといった感じ。写真もよくよく見ると結構指紋付いているのだけれども目立たないでしょう?
アンチグレアフィルムなので、やはり若干のボヤけと滲みはある。画質や透明度を求めるなら「Plus」じゃなくて、光沢のある「Brillant」を購入するべき。
このフィルムのサイズは、ほぼジャストサイズなので適当に貼るとフロントスピーカーが塞がる。通話や音楽の音質が下がるので、正確に貼りたいところ。
インカメラの穴形状は、ゆとりを持って広めに作るメーカーが多い中ミヤビックスはここも容赦しない。若干黒縁部分に差し掛かっているタイトっぷり。素晴らしいカットスキル!
残念だがディスプレイ縁カーブした部分のガードは不可能。良い方に捉えると、縁にフィルムが接触してないからケースとの干渉は心配不要。
繰り返しになるが、ほぼジャストサイズだから位置決めミスると縁に落ちる。すると気泡が入りやすくなるので、位置決め超重要。
縁の方なら傷ついてもいいやと、マイナスドライバーで擦ったけれども傷は付かなかった。軽い重量で素晴らしき対傷性!
ただ硬化コーティングを施している影響なのだろうけれども通常のアンチグレアフィルムよりも映り込みがあるのが特徴。自分の顔が反射するようなことはないが、画像の通り色が明るいものを近づけるとそこそこ画面に反射する。俺は気にならないが、完璧なアンチグレア(映り込み防止)ではないのが欠点。
重量
- Mi 11 Lite 5G本体のみ:168g
- 初期フィルム:2g
- OverLay Plus 9H Plus:3g
- 本体+初期フィルム:160g
- 本体+当フィルム:161g
本体重量が、160g → 161gと貼付け後「1g」上がった。このフィルムの重量はシール台紙抜きで「3g」。初期フィルムよりコーティングの影響か、1円玉一つ分重いという訳だ。誤差の範囲。
ミヤビックス OverLay Plus 9H まとめ
ミヤビックス OverLay Plus 9Hの特徴をまとめると以下
- 傷に強い(9H硬度)
- 薄く、軽い
- 光沢・非光沢を選べる
- 作りがよくジャストサイズ
- 傾斜部は保護不可能
- 耐衝撃は期待できない
- 他製品より値段が高め
つまり樹脂フィルムの持つコストパフォーマンスの良さを犠牲に傷に強くなったフィルムが「OverLay Plus 9H」。ガラスフィルムは重いし樹脂フィルムだと傷が付きやすいと思っているワガママさんにぴったりな商品がコレ。
ミヤビックスのフィルムは、日和ったゆとり(隙間)タップリなフィルムメーカーが増えてきた中で工作精度が高くキチキチジャストサイズなのがグッド。位置決めは若干手間になるが、貼った後のことを考えるなら隙間は少ないほうが絶対にいい。良き商品でした満足。
最近購入したフィルムの中で一番気に入った。ちょい高いけれど多分また別端末でも買う。
コチラ画質重視な透明度の高いブリリアントなグレアフィルム。
Mi 11 Lite 5Gのガラスフィルムで間違いないのはコレだろう。衝撃保護を考えるとガラスもあり。